黙って俺に愛されてなよ。【我妻善逸】

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発せられた言葉に私は苛立ちのあまり勢い余って言う





「そうですよ！悪いですか！」

「そっちが好きにさせた癖に何なんですか！！」






「っ..ふざけないで下さい」



「ふざけてないよ」

「...嬉しいんだ」






ぎゅっと抱き締められる
怒りを募らせながらも私は抱き締め返し
額を胸板にとん、とおく

心も身も甘く溶かしてしまう
彼の優しく悪い癖だ



何が嬉しいの...
遊女の子が好きなんでしょ？







「からかうような真似してごめん...」

「けど確かめたかったんだ」

「Aちゃん最近素っ気ないから嫌われちゃったんじゃないかって思って、」






私は素っ気なかったの？

言われて初めて気がつく





「...それは謝ります。すみません。」

「何だか受け入れ難くて善逸さんに八つ当たりしていたのかもしれません」





人が鬼を、鬼が人を好きになるなんてあってはいけないという事はお互い承知している

けれど私は人鬼関係なく
その人自体が愛しくて堪らないんだ







「善逸さん好きです」

「俺もだよ」


「...Aちゃん、好きだよ」

「そんなの...私もです」








影(くちびる)が重なった





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