マブ以上の曖昧な関係【 エース・トラッポラ】

マブになろう ページ10

お酒の力って怖い


1週間しんどかったこと

もしかしたら
研修も最低評価を付けられてしまうかもっていう恐怖

それと、

『 私ほんとは魔法士になりたかったの

家が代々魔法士だったから、


でも何故か私は魔力を持てなかった

だからとりあえず
付き人の中でも1番優秀になりたいし

マニュアル通りに絶対全部頑張りたかったのに…』



ペラペラ喋ってしまう


「 わかってるよAが優秀だってことは

なんでもテキパキこなすし
俺がイライラして冷たくしても全然諦めねーし

1年半くらい？どーせ授業も完璧にしてたんだろ？
じゃあ3ヶ月間くらい頑張らなくてもいいじゃん

無理してまではさ、」


エースは私の欲しい言葉をポンポンだしてくる

甘やかしてくる

冷たくてからかってくるような奴なはずなのに


『 だって魔法士に頼ってもらえるような
かっこよくて優秀な付き人になりたいもん

しかも研修だからそんな甘いこと出来ない』



「 別に頼らないとか言ってねーじゃん

俺にとっては素直に一緒に笑ったり
面白いことしたり

そーゆう付き人が欲しいんだって

別にAのやってきたこと否定してなくて、

でもマニュアル通りとかじゃなくてこーゆうのが
研修する意味に繋がるんじゃん

どーせなんでも努力して完璧にこなしてきた
Aなら臨機応変も余裕だろ？

今までの努力が無駄になることはないって」


なんか酔ってる私は感動しちゃって

『 なんか、っ、ありがとう…』

「 えええ、待てって、何でまた泣くんだよ

あー、もー！大丈夫だって、ほら、な？」

『 うん… 』


エースは私の背負ってたものを
簡単になくしてしまった


私のことこんな認めてくれると思わなかった


「 とりあえず、こっからよろしくなってことで、

トランプでもしよ、」

え、

『何するの』

「手品」

またイタズラっ子みたいな顔で笑う


『 いいよ、絶対見破る、』

「 絶対分かんねーよ、」


とか言って魔法水どんどんのんで

馬鹿みたいに笑って



気づいたらお互い疲れて寝てた



朝起きたら布団かかってて

あ、エースかけてくれたんだ、
てか頭痛、しんど、

とか思ってたら

エースも起きたみたいで

『 布団ありがと 』

「 は？かけてねーし、Aが勝手に俺の取った」

とか言われて


『何それせっかくイケメンじゃんとか思ったのに』

「てか何その顔目腫れてる」

『は？デリカシー皆無！』

とか言い合って



エースと本気で友達になれたみたいで
本当に楽しかった

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