倒れていた少年 ページ3
『ヴォルフさん、少し買いすぎたんじゃないですか？』
｢そんな事ないじゃろ。ハティはよく食べるからの、すぐ食料が尽きる｣
『そ、そんな事ないですよ』
あれから2年がたった。
私もヴォルフさんの前では、少しづつだけど感情を表に出せるようになってきた。
ヴォルフさんの弟子としても、成長できてると思う。
あれからヴォルフさんの腕も元に戻り、
また前の様に作業に没頭している。
今の私の両腕には大量の紙袋に入った食料、それに発明に使う材料等など。
一般人なら根をあげる量だが、私には何でもない量だ。
＿＿はぁ、はぁ……
『今日はシチューでも作りますかね…って、
ヴォルフさん、聞こえますか？』
｢ん？吹雪の吹く音しか聞こえんがの｣
私の聴力は通常の人の5倍を有している。
だから聞こえてくる呼吸音はきっと本物だ。
聞こえてくる呼吸音にじっと耳を傾ける。
『ヴォルフさん、こっち』
荷物を片腕で全て持ち、ヴォルフさんの手を取る。そして、呼吸音が聞こえてきた海岸沿いの洞窟へと足を進めた。
洞窟へ入ると磯のこもった匂いがツンと鼻を差した。
最深部の方へ行くと、洞窟の壁にもたれ掛かる様に座っている少年。
歳は私と同じか、少し上くらいだろうか。
『ヴォルフさん……』
｢分かっとる。荷物は任せたぞ｣
そういうとヴォルフさんは少年を背負い 、洞窟を後にした。
家に着くと、ヴォルフさんは少年をベットに寝かす。
時期に目が覚める、とは言われたものの、
少し気になってベットの横に椅子を持ってきてそこに座る。
｢どこだ、ここ｣
ベットから身を起こしす少年。どうやら意識が戻ったようだ。
｢ヴォルフさん意識、戻ったみたいです』
ベットの横に置いてある椅子から立ち上がると、別室にいたヴォルフさんに報告しに部屋を出る。
すると、目が覚めるのを先読みしていたかの様にヴォルフさんの手に持つトレイには温かいスープが載せられていた。
｢腹が減っているじゃろう｣
私の時と同じようにスープを用意していたヴォルフさん。相変わらずこの人のスープは鼻を刺激するいい匂い。
しかし、少年は一向に食べない。
すると、少年はメスを取り出し、一瞬で私の背後に回り、喉元へメスを突きつける。
｢何が狙いだ、爺さん
言わなきゃコイツがどうにかなっちまうぞ｣
まだ体力の回復しきっていない体。メスを持つ手はプルプルと震えている。
『ひっ！』
いきなりの事で彼を背負い投げてしまう。
｢いきなりの事で焦ったんじゃな。すまないの。しかし、そいつがお前を助けたんだぞ｣
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とちょう(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» よめちゃん読みに来てくれてありがとうー！！！！！頑張って続き書くー！！！ (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - とちょーちゃん〜🌠読みやすくてすっごい好き！！無理しないで頑張って🎉続き楽しみにしてます！ (2022年10月2日 19時) (レス) id: 4de2fab171 (このIDを非表示/違反報告)
とちょう(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！トラ男落ち目指して頑張ります！！ (2022年9月18日 12時) (レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2022年9月18日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とちょー | 作成日時：2022年9月17日 20時
