おじさんとの出会い ページ1
ここ北の海はスワロー島。
ヴォルフはこの吹雪の中、海沿いを歩いていた。特に理由はない。
ただ、何かに導かれるように。
すると、岸辺に一人の少女が倒れているのが見えた。
この吹雪の中、足はただれ海に浸かっており、着ていた服もはだけ、全身の傷が顕になっている。
｢こんな所にこんな幼い少女が……｣
ヴォルフは海水で冷たい少女の体を持ち上げる。すると、その時見えてしまった
＿＿肩に残る竜の蹄が
｢お前っ＿厄介な奴を拾っちまった様じゃな
＊＊＊
暖かい＿そして、いい匂い。
意識を取り戻して真っ先に考えたのはこれ。
まだ閉じた私の瞼の隙間から微かに入ってくる光。ゆっくりとその瞼を開くと、暖炉に薪をくべる老人の姿、といってもまだ六十前後らいだろうか。
私は先程まで来ていた肌着、といってもほぼ布の様なものだが、とは違い新らしい服に着替えさせられていた。
ベットの横には匂いの元となるスープが置かれている。
｢おう、目が覚めたか。そこにスープがあるじゃろう。飲んどけ、温まる｣
『なんで助けたんですか』
表情を作らず、そう問いた。
世界政府の事だ、他の奴れいが逃げても、もしかしたら私に懸賞金をかけてるかもしれない。
この老人だって、こうして油断させて政府に私を売る気なんだ。
｢お前が思ってることはしない。安心するんじゃな｣
ドキっとした。
私は壁に背中をつけ、あれを見られないようにする。
｢すまんな、お前を拾った時見えたんじゃ。
聞かんでも分かる。あの事件で逃げて来たんじゃろ｣
バレた
なら、逃げなくちゃ…
私達を、助けてくれたあの人の為にも、私は生きたい＿
｢申し訳ないですが、私の事は見無かったことにして貰います｣
ズガン＿＿!!
私の脚は老人にヒットした。
老人は腕でガードしていたが、多分骨の２、3本持っていったと思う。
｢まさかとは思ったがお前、その髪、そしてその脚力をはじめとする強靭的な肉体…フィンスターの生き残りか！｣
私は銀色の前髪から蒼眼を覗かせると、老人をギロリと睨みつけた。
『おじさん知ってるんだ。そうだよ、だから他の奴。れい達に比べて私は政府に狙われてる。
それを知ってでも貴方は私をここに置いておくの？
私は幸せにはなれない、ずっと追われ続ける人生を送るしかないの』
老人は私の蹴りを受けた右腕をぷらぷらとさせながら、私に近づいてくる。
そして、
｢幸せになっちゃいけない人間なんていないんじゃ｣
そう言って私を抱きしめたんだ。
凄く、暖かかった。
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とちょう(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» よめちゃん読みに来てくれてありがとうー！！！！！頑張って続き書くー！！！ (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - とちょーちゃん〜🌠読みやすくてすっごい好き！！無理しないで頑張って🎉続き楽しみにしてます！ (2022年10月2日 19時) (レス) id: 4de2fab171 (このIDを非表示/違反報告)
とちょう(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます！トラ男落ち目指して頑張ります！！ (2022年9月18日 12時) (レス) id: 9c17a4ec76 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2022年9月18日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とちょー | 作成日時：2022年9月17日 20時
