離レナi ページ9
Your side
「例外はあるけど、それも今ひとみは忘れたからどうでもええわ。
俺は嫌いで、ひとみは好きやった、それが何を指してるかなんて、分からへんやろ？」
『…………』
そんなもの、あったのか。
いつも私が好きというものを廉は好きだったし、“それ俺嫌い”なんて言葉聞いたことなんてない。
どこかで忘れてしまったのかもしれない。その何かに対する自分自身の抱く“好き”という感情も。
「ほら」
満足げに笑った廉は、どこか怖かった。
何を意味しているのか分からないけれど、きっと探してもその答えなんて出てこないから。無駄に模索なんてしない。
「顔文字やって、気付いた時にはひとみが使うやつをよく使うようになってたし
ゲームアプリやって、気付いた時には同じのを好きになってた。
最初はそれを使うことが幸せやった。
でも気付いた時には生活の一部やってん。
違和感も特別な感情も抱かへんような事柄になってた。
全部全部ひとみに影響されて。
自分が知らへんところで、一人の人間を狂わせてたんよ。
……自覚なんてなかったやろ？」
にっこり笑う廉の前で
私はありとあらゆる廉との過去を振り返っては、どこで、いつの時点で、そんなことに気づくべきだったのだろうかと考えた。
「告白したときやってちゃんと言ったやん。
ずっと前から好きやったって。
病院でも、言ったやん。
俺は幼稚園の頃ひとみのことを好きになったって。
あれから、ずっと好きなんやで？
そんな柔に変わるような感情なんかやない。
どうしたら好きな人を手に入れられるんやろうって、そんなことばっかり考えながらこれまで過ごしてた。
絶対に手に入れたかったから。
それなのに、ほんまに俺は神に愛されへんかった。
幼稚園のとき引っ越してひとみと違う幼稚園通わなあかんくなったんやで？
運命を恨んだよ。自分はこんなにも好きやったのに引き離されたんやから。
ひとみのことを諦められたら、忘れられたらだれだけ楽やったんやろうね？
でもそんなことをさせてくれへんかったんはひとみやん」
廉のしなやかなその指先が私の頬に触れる。
輪郭をゆっくり辿った。
どこかひんやりと冷たいその体温が
私の肌の表面を柔らかく刺激した。
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もも。 - お話が面白すぎて一気に読ませていただきました、！キュンとしたり、切なかったり、、。続き、更新されるの楽しみに待ってます、！ (2019年2月6日 0時) (
レス) id: 7822559aab (このIDを非表示/違反報告)
白｡ - お話が面白くて一気に読みました。切なかったりぞくっとしたりきゅんとしたり、あなたさまの書かれる廉君と平野君がとても魅力的で..引き込まれます..凄く好きです。続きが読めるのを心待ちにしております..！ (2019年1月12日 23時) (レス) id: 02ab738ad1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ(プロフ) - 途中から涙なしでは見られませんでした！紫耀くんの立場になって読むと苦しかったです、、これからも更新楽しみにしてます！！ (2018年3月29日 0時) (レス) id: 352a1f8854 (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 面白すぎて最初から一気に1日で読みました！！どうなるのか楽しみです！廉くんこういう役似合いますね笑笑 (2018年3月17日 19時) (レス) id: 7eb0555a29 (このIDを非表示/違反報告)
ぴらみるふぃー(プロフ) - ねねけろさん» 更新遅くなってすみません！読んでいただきありがとうございます！ここからは一気に更新します！！！ (2018年3月16日 1時) (レス) id: 715c5d55e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴらみるふぃー | 作成日時：2017年4月22日 14時
