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(貴方side)
「だから、ここはこの公式使うんだよ」
「え、なんで？」
「なんでって……そういうものなんだよ」
『そういうもんなの？』と視線で聞くと『まじで…？』というなんとも耐え難い視線を返された。
「Aがまさかここまで数学がダメだったとは…」
「……なにも言えません……英語は、できる、よ…」
「逆になんで英語と数学でこんなにできることに差があるの？」
「自分でも分かりません」
根気強く彼が教えてくれたお陰でもう真っ白だったノートには提出範囲の問題がほとんど解け、
英語が苦手だという彼に英語を教えながら私は数学を教わっていた。
彼は数学が得意らしくもうこの課題は学校で既に終わらせていたらしい。
「このラストはさっきの解き方でいけるよ」
「分かりました。勇次郎先生ー」
「僕は先生じゃないんだけど」
「あたっ」
調子に乗っていたら額に飛んできたデコピン。
頬杖をついている彼を少しジトーっと見ると返ってきたのは『課題やったら？』というド正論。
……ハイ、やります
なにも言い返せなくなり課題に取りかかる。
数学でつまずいたら、また教えてもらおうかな
この先の数学の成績が下がる可能性が下がったことに、ホっと安堵の息が漏れる。
最後の問題が終わりシャーペンを机に置いて腕を上に伸ばしながらなんとなく彼の方に視線を向けると、最近よく見る気難しい顔をしていた。
どこか不安定な瞳は、ボーっとどこかを見つめている。
……なにか、考え事、かな
『あの日』からだから、やっぱり『あの日』のこと絡みだろうか。
迂闊に口が出せない雰囲気が漂っている。
「……あ、数学終わった？」
「うん、終わった。ほんとにありがと。めっちゃ助かった」
「それなら良かった」
彼は、最近私の前でもよくするようになった学校でしている笑顔と同じような貼り付けた笑顔で応えた。
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朔藍(プロフ) - ハリネコ@サブさん» ハリネコさん！！お久しぶりです！！連載中に頂いたコメントでもすっっっっっごく励まして頂きました本当に感謝感謝すぎる泣泣最高の読者様に読んで頂けて好きになって頂けてこれほど作者冥利に尽きるものはないです泣泣ありがとうございます大号泣 (9月13日 18時) (
レス) id: 2d55a4ee9e (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ@サブ - 藍朔さん‼お久し振りです。サブから失礼してますハリネコです！久々に読みたくなっちゃって来ちゃいました笑もう五週目とかほんとにこの作品好きすぎてやばーいいい笑何回読んでも最高です！ (9月13日 15時) (レス) @page5 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーー(プロフ) - 相川あゆさん» ありがとうございます！今更で返信遅くてすみません…続きも読んでくださると嬉しいです！これからもお願いします！ (2021年12月31日 16時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
相川あゆ - 推します (2021年10月22日 7時) (レス) id: 1dc4ab95d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔藍 | 作成日時：2021年10月21日 21時
