Hug me !!【北 信介】

Hug me.31 ページ33

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思ったよか仕事楽やなーとか思いながらお菓子コーナーの商品を並べる。


えっ、キュレグミ新しい味出とるやん。美味そう。
てかなんならじゃじゃりこも新作出とるし。後で買わな。


と、まぁこんな感じで食べ物コーナーの陳列棚ばかり整理していると、通りかかった永谷先輩に思い切り横腹をド突かれたので真面目に仕事しようとレジに向かった。

綺麗な人やのに結構本気でド突くんやな、アツムサンはいつもこれぐらいの力で殴られてるんやろうななんて想像する。



「いらっしゃいませー。」

「い、いらっしゃいませ!!!」



永谷先輩に続いて私も声を出す。散々練習したこの掛け声はいざやろうとすると緊張して声が裏がえった。


せめて笑顔を作って自動ドアを振り返ってみればそこには見覚えのある顔がいくつか。


えっ、もうそんな時間?
時計を急いで確認すれば、確かにその短針は7を指している。

このコンビニに部活帰りの稲高生が大量に流れてくる時刻。



もう一度、ドアから中に入ってきたジャージ姿の彼らを見た。

やっぱり、いる...




「き、北先輩...」



商品を持って順々にレジにやってくる面々の最後尾には、「貴方のために私はバイトをしているんだよ」と言えるレベルの神々しさを放つ北先輩がいるのだ。


もう正直全然ほかの奴らが目に入らない。奴らとか言ってごめんなさい。



「Aちゃーん、北さんのこと見つめるのはええけど仕事放棄せんでね。ほら、はよレジやってや。」


「うるせぇなお前は永谷先輩とイチャイチャしてろや。」


「めっちゃ本音出てるけど大丈夫???」


「あっ、えっ、なんですか?あーレジですか!?すみません今やります!!」



ぼーっとしすぎてアカン事口走ったような気がするけどまぁいいかアツムサンだし。

にしてもレジって楽よね、バーコードピッとしてお金貰って機械に入れたら勝手にお釣りとレシート出してくれるんやもん。覚えることの少なさよ。



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