検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:57,333 hit

Hug me.14 ページ14

.





いきなり走り出した私の後ろを、息を切らした銀くんが追いかけてくる。ごめんね置いてっちゃって。

でも銀くん、ちょっとしか走ってないのに息切らしてるのはやばいと思う。




「お前なぁ...急にどっか行くなや。」


「しゃーない、不可抗力。」


「わからんくもないけど...でも良かったやん。これで覚えてもらえたやろ。」




まぁ初対面でいきなりハグを要求してくる女なんて忘れる方が難しい。

そう考えるとやっぱり迷惑だったかもしれない。恥ずかしい。



色々ぶっ飛んだことしてしまったよなぁ。頭で考えるより行動するが先に来てしまう私だからしょうがないけれど。




「次会ったらまたああして笑ってくれるんかなぁ。」


「あの調子なら問題ないんやない?せやけどあんまり変なことはせんとけよ。あの人あぁ見えて結構怖いで。」


「何言うとんの銀くん!!北先輩が怖いわけあらへんやん!!」


「あーたっ!!」



バシン、と背中からいい音。

練習が終わったばかりのその背中は暖かくて、私の掌にも熱が移った。


でも北先輩の方が暖かさは上!!残念だったな銀くん!!!




「北先輩って、どんな人がタイプなんやろ。」


「さーな。俺にも北さんってようわからんし。」


「今度聞いてきてくれん?お願い!!」


「聞いたってはぐらかされるのがオチやで。」




確かに。そんな感じがする。

けどミステリアスなところに惹かれる女子は多いのよ。今日の練習中だって、宮兄弟には劣るけどかなり北先輩を応援する歓声がギャラリーから聞こえた。



なんとなく同士がいる嬉しさとライバルの多さに絶望する気持ちがあって、ちょっぴり複雑な心境。





「まぁ、なんというか頑張れよ。」




相当気難しそうな顔をしていたらしい。

ぎこちなくフォローされてしまって、そんな自分が少し情けない。



でもやっぱり、銀くんのそういう優しいところが好きなんだ。

銀くんはよく「モテへん」って嘆いてるけど、きっと誰かが良いところを見つけてくれると思う。





「銀くん、いつか結婚式呼んでな。」


「唐突すぎん?」


「やから私と北先輩の結婚式も来てな!北Aになる日もそう遠くないで!」


「はいはい、わかったから落ち着けや。」





.

Hug me.15→←Hug me.13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (79 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
203人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 北信介 , 無色猫
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

lemonade066(プロフ) - 続編出てますか? (2022年1月2日 23時) (レス) id: 66d7fc9173 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね! マジですか! 楽しみに待ってますよ〜♪ (2020年4月25日 0時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - あーちゃんさん» こんばんは。続編、諸事情によりまだ用意できておりません‥‥ですがもうすぐ用意できるので少々お待ちいただけるとありがたいです!面白いと言ってくださってとても嬉しいです! (2020年4月24日 23時) (レス) id: 2fb3066e52 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 続編のお知らせとありますが、続きがページ貼ってません。 まだでしたら、お知らせした方がいいですよ。 とても面白いので。 (2020年4月24日 23時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 柴乃さん» おばあちゃんっ子北さん可愛いですよね!!!!夢主の性格に似てるんですか、びっくり!!更新遅くて申し訳ないです、頑張りますね!! (2018年10月6日 19時) (レス) id: 44bca1b265 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:無色猫 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月26日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。