autumn104 恋しくてたまらない ページ7
☆Aside
男「お頭ァ！！」
女が口を開いた瞬間、男の声が木霊した。
下から聞こえてくる。
女「なんだよ」
男「お客だぜ！」
女「チッ……間の悪ィ…
そいつら、部屋にぶち込んどきな。罰はあとで与えてやる」
男「うっす」
女「戻ったら船出すよ」
A：白雪「っ！！」
目の前が、真っ暗になった。
そのまま男たちに連れられ、小さな部屋に入れられる。
『……どうしたら…』
考えながら、無意識に左耳に触ろうとした……が、しかし。
『！？』
白雪「どうしたの？」
『鈴が…ない』
慌てて右耳に手をやると、いつもの少し硬い感触があった。
それに少し安心しながら、ふと思い出す。
あの時、女に肩を斬りつけられた時、涼やかな音が鳴り響いたことを。
この船の中や外で落とさなかったのは不幸中の幸いだ。
城に戻れば、また身に着けることができるだろうか……
すがるように右耳の鈴を両手で包む。
｟オビ……｠
会いたい。どうしようもなく、あなたに会いたい。
自分勝手だって軽蔑されてもかまわない。
あんなに突き放したのに何様のつもりだよって怒られてもいい。
オビの声が聴きたい。
笑顔が見たい。
抱き締めてもらいたい。
でないと、今の私は崩れ落ちてしまいそうで。
｟オビ……お願い…助けて……っ｠
鈴の冷たさを感じながら祈る。
しかし、それは叶わなかった。
男「出港―！！！！！」
A：白雪「っ！」
奈落の底に突き落とされたかのような絶望が、私たちを襲った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿と、その時
バンッ！
男「おら、お前も入れ！」
部屋のドアが開いて、女の人が投げられるように入ってきた。
私は今にも押しつぶされそうな心を奮い立たせ、駆け寄った。
『大丈夫で＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿»
女の人の顔を見た途端、泣き崩れそうになった。
驚きと
嬉しさと
今までの恐怖が
いっきに雪崩れ込んできたからだ。
木々「A、白雪、助けに来たよ」
希望の光が、私たちを包み込んだ。
.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
