winter139 ただ愛してる ページ42
この命尽きるまで、あなたに愛を伝えましょう。
希望を残して、
あなたを置いていくことへの罪滅ぼしを。
・
・
『ねえ、オビ。
私たちがデートしたお店を覚えてる？』
“今日のための”便箋を買った、あなたが変なお面で私を驚かしたお店。
オビ「もちろん、忘れるわけない」
『…よかった』
オビ「…え？」
『私と行った場所、過ごした場所すべてに
私からのメッセージを置いてきたの』
ゼンたちに協力してもらいながら、
オビには気づかれないように少々細工をしてきたのだ。
ゆっくりと時間をかけて、オビとの思い出を思い出しながら。
『フフ…宝探しだよ。
きっとそこに、“私がいる”から』
オビのために私ができることは何かを
ずっと考えていた。
残せるものは何かと。
『あ、探しに行く前に、私の部屋のキャビネットに手紙が入っているから、みんなに届けてほしいの。手間をかけさせてごめんね、なんだか恥ずかしくて直接渡しに行けなくて…』
オビの瞳が輝きを放つ。
この世にひとつしかない宝石のよう。
オビ「A嬢……本当に、ありがとう」
『どういたしまし…て……？』
あ、れ…
なんで？なんか、オビの顔…見えない
真っ暗で……なにも…
ああ＿＿＿＿＿＿＿＿そっか
もう、お別れの時間なんだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
息をするのも辛いけれど
もう少し、この横顔を見ていたい
このぬくもりを感じていたい
『オビ…だいすき』
だんだんと冷たくなっていく手に、気づかないフリをする
このまま時が止まってしまえばいい
このままずっと、俺の隣に
オビ「俺も…愛してる」
あの日、血だらけで傷だらけのあなたを見つけた
あの日、ひとりぼっちのあんたを見つけた
あなたのことを好きになるのに、そう時間はかからなかった
私が欲しい言葉をくれた、１人だった私に幸せをくれた
きっと一目見た瞬間から、恋してた
人を好きになることの喜びを教えてくれた、
世界はこんなに美しいんだって教えてくれた
少し低くて、心の底から楽しそうに笑う声
猫のような目と、筋肉質で傷だらけの体
花よりも美しく可憐で、幸せそうな笑顔
少し骨ばった白い指と、ふわふわした長い髪
あなたの＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿“すべてを愛してる”
あんたの＿＿＿＿＿＿＿＿＿
・
winter140 あなたに伝えたいこと→←winter138 誓いの言葉
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 744人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルルコ - 大・号・泣！！ ほんとにタイトル通り涙の雨です！それも大雨！最後の宝探し(手紙とお花)なんて神ですね！別の意味でさらに感動しました (2021年12月15日 1時) (
レス) @page50 id: 71a021f1b6 (このIDを非表示/違反報告)
purupru(プロフ) - はまってしまい、一気に読みました。涙雨3に入ってからは涙がでて止まりませんでした。更新再開を楽しみにしてます^ ^ (2018年11月6日 20時) (レス) id: bc972e56cf (このIDを非表示/違反報告)
れ - 一気に読んでしまいました。涙がとまりません。また、物語がスタートするの待ってます。 (2018年10月13日 17時) (レス) id: 3522cc0a39 (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 更新再開してくれて嬉しいです！完結まで楽しみにしてます！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 4709ebaabe (このIDを非表示/違反報告)
マリモ - クラリネスで涙花病の薬つくってほしい (2018年5月15日 14時) (レス) id: 1e69e1c4b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミミネコ | 作成日時：2016年12月9日 20時
