spring34 猫 ページ35
★イザナside
Aは、自分のことでは決して泣かない。
ゼンと喧嘩して、お気に入りのぬいぐるみを壊されたときも
転んで怪我をしたときも
怒られたときも、絶対泣かない。
泣くのは、自分以外の誰かが、何かが悲しい想いをしているときだけ。
共感力が人一倍強くて、優しいからだろう。
まるで空から降ってきた天使みたいなA。
俺はきっと、そいつに恋をしている。
でもAも、恋をしている。
俺なら、オビという男からAを引き剥がすこともできたし、第一王子伝令役として傍に置くこともできた。
でも、そうしなかった。
それは………
あいつの笑顔が見たかったからなんだ。
イザナ「何をしているんだか……俺はこんなにも馬鹿だったのか…」
自分で自分のしたことが信じられない。
俺はいつから道化師になったんだろうな。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
☆Aside
『オビ聞いて。イザナに許可を貰うことができたの！
これで一緒にいられる時間が増え………』
オビ「A嬢、ちょっと来て」
扉を開けて話し出した瞬間、オビが私の方にずかずかと歩いてきて、強引に腕を引っ張ってきた。
俯いているせいで顔は見えない。
そのまま部屋を出て、長い廊下に出たところで止まった。
オビと向かい合うように立つ。
一体どうしたというのだろうか？
それから、長い沈黙が流れ………唐突にオビが話し出した。
オビ「A嬢、どうして俺に話してくれなかったんだい？」
『え？』
オビ「俺のことが、信用できないのかい？」
その質問に面食らいながらもオビの顔を覗き込むと……すごく悲しげな表情をしていた。
私が本当のことを話していなかったから、こんな顔をしているの？
そう思うと、今目の前にいる彼が可愛く見えた。
主人にかまってもらえない猫のよう。
『オビ、ごめんなさい。そういうわけじゃないの。
オビのことはすごく信用しているよ。
ただ話す機会がなかっただけなの。信じて？』
オビ「本当に？」
『強いて言うなら……怖かったの』
オビ「？」
機会がなかったなんて嘘だ。
一緒にお茶会をしているとき、
噴水のところで話しているとき……
機会はたくさんあった。
でも、話さなかったのは…
.
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朝葵(プロフ) - いちごチョコさん» わぁぁああ！(´▽｀*)そんなに楽しみにしていただけて本当に本当に嬉しいです。いちごチョコさんのおかげでやる気湧いてきました！更新頑張りやす。 (2016年8月30日 19時) (
レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
いちごチョコ - すっごく面白くてお気に入りです!!次のお話が楽しみで楽しみで…なので、これからも更新頑張ってください!!
応援してます!! (2016年8月30日 19時) (携帯から) (レス) id: b2da1acbeb (このIDを非表示/違反報告)
朝葵(プロフ) - ナッチャンさん» Thank youです！！励みになります<(_ _*)>これから学校始まるんで更新速度が遅くなると思われますが、頑張りやす！ (2016年8月27日 15時) (レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
ナッチャン - めっちゃ書くの上手ですね！！すごく面白かったです！！これからも頑張ってください！ (2016年8月26日 23時) (レス) id: 6790929056 (このIDを非表示/違反報告)
朝葵(プロフ) - 彩羽さん» あ、ありがとうございまぁああす！！(´ω｀*)超嬉しいです！なるべく早く更新できるように頑張りやす！！ (2016年8月18日 18時) (レス) id: 14edfa9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝葵 | 作成日時：2016年8月9日 18時
