フェロモンにあてられた男たちが危険すぎる【鬼滅の刃】

5.取り合う ページ5

「動悸が激しい、呼吸がしずらい、体が思うように動こうとしない。」






『…うん！もう手遅れだね!!末期だ末期!!
いいから私と離れようか!!』


動悸が激しいやら呼吸がしずらいと言う割にはいつもと変わらぬ表情を見せる義勇に訳が分からんと思うものの、彼は一向に私を離そうとする気配がない。




はっきり言おう。君は言葉と行動と表情の辻褄があっていないのだよ!!





それどころか猫のように擦り寄ってくるものだからまたもや羞恥心が襲ってくる。




「おい義勇!!しっかりしろ!!よく見るんだ！こいつはAだぞ!!」

『そーだそーだ!!しっかりしろー!!……って錆兎!!私だからなんだって言うのよ!!』





錆兎も義勇のあまりのおかしさに違和感を抱き始めたのか離れろと私を後から離そうとするけれど義勇は何故か断固拒否状態。



というか、私の体はもう限界であるのでどちらか引っ張るのをやめてもらえると有難いのですが。



そう、私を抱き上げている義勇は離すまいとするので錆兎に引っ張られてもそれに負けじと義勇は私を引っ張るものだから最早子供のおもちゃの取り合いである。


そんなおもちゃポジションにいる私の体力はもはや限界と達していた。




「甘い匂いが心地いいんだ、Aは誰にも渡さない。」

『いやだからね、私誰のものでもないんだわ!!もうしんどいんだって、どっちでもいいから離してよぉ！』

「甘い匂い？そんなもの匂ってこな…………

確かに、Aから微かに匂ってくるな。」






『…宇髄さんもそんな匂いがあるって言った後からおかしくなってったけどもしかしてそれ私のせい？

え、てか待って、ということはだよ？錆兎その匂い嗅いじゃダメだよ!!今すぐ呼吸止めて!!』



彼らがおかしいと思っていたが、まさか私に原因があったなんてと、これから起こりそうな出来事に不安を抱え、こう嘆いた。






助けて貰ったと思ったら獣だらけかっ!!私に何が起こってるの!?お願いだから神様、彼らを元に戻してくださいっ!!

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