4.連れ去らう ページ4
『今すぐ助けてくれないと穢れちまうよ!!
お願い、この借りいつか絶対に返すからご慈悲を!!』
「お前そんなに俺と床を共にすんのが嫌か!?別の男に寝返りやがって!!こんな派手にいい男のどこが不満だ!?」
『寝返ってないわっ!いいからいい加減あんたも諦めろよ!!』
突如としてやってきた、と言うよりかは通りかかった様子の二人に瞳をうるうるとさせながら助けを乞うことを忘れず、これでもかという程に掴まれた足をバタつかせてはこの野郎と顔面向かって蹴りを入れていく。
けれどしかし悲しきかな。
どう足掻いてもその蹴りが顔面に届くことは無いのだ。身長差故に…
するとふと呆れ返る錆兎の隣でどこか心配そうな顔でこちらを見ている義勇が目に入る。
『ぎ、ぎゆうっ』
お願いとばかりに彼に向かって手を掲げると、何故か目を見開き固まる数秒。なにか迷った末か掲げてあった私の手をぎゅっと握ると、すぐさま一気に力強く引き上げられ、すっぽりと赤子のように抱えられる。
君なら助けてくれると思ってたよ!!と嬉しさに彼の首元に腕をまきつけ抱きしめると彼はそこから思いっきり走り出し、後から錆兎も着いてくる。すると聞こえてくる宇髄さんの声。
「冨岡お前、横取りする気か!!」
『横取りも何も宇髄さんのものになった覚えはございません!!さようならっ!』
怒りを見せる彼に遠くからべーっと舌を出すがこちらは走っているためすぐに宇髄さんは見えなくなってしまった。
それにしても本当にタイミング良く来てくれたものだなと思う。
この二人は鬼殺隊歴で言えば何年か先輩であるが何度も任務を共にした事もあるしで仲良くさせてもらっててとても信用できる人たちだ。
ある意味二人が来てくれて良かったと思う。
だなんてあれやこれやと思っていると私を抱えて走っていた義勇が急に立ち止まる。
「ん?どうしたの義勇。」
疑問に思ったのか後ろからついてきていた錆兎も立ちどまり義勇の様子を伺う。
「おい義勇?」
「…A、お前に触れていると心臓がおかしいんだが何かしたか?」
『…………お前がおかしいんだわっ!!
はあ!?嘘でしょあんたまで!?私何もしてないからね!?おかしいの君だからね!?つか今までそんなこと言い出さなかったくせして急になんなの!?』
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かかす(プロフ) - 面白いです、作者様神.. (2020年3月2日 14時) (レス) id: cb1c312403 (このIDを非表示/違反報告)
メリ助(プロフ) - コメント失礼します!!この小説を読むのが楽しくて仕方ありません!!もっと更新頑張ってくださいっ!炭治郎が主人公のフェロモンにあてられる様を早く読みたくてそわそわしながら更新通知覗いてます…(〃ω〃) (2020年2月25日 4時) (レス) id: edf0a2913a (このIDを非表示/違反報告)
まりまる - かっ、神絵(白目) (2020年2月22日 3時) (レス) id: 47953253f0 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - え、あの絵のどこか汚いんですか?寧ろ神レベルじゃないですか。マジリスペクトしてますよ?もっと自信を持って下さい!( ´∀`) (2020年2月13日 1時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Rinu - ○○しないと出れない部屋がいいです! (2020年2月10日 20時) (レス) id: 2e42f0c8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水飴 | 作成日時:2020年1月24日 19時