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#31 ページ31

「要は、そいつを殺せばいいってわけですね。任せてくださいよ。」

妙に乗り気なAに、グルッペンは苦笑い。

「そこまでせんでも。Aが血の気の多いのは嫌だといつか言っただろ。だから捕まえて欲しいと思ってな。…どんな類のやつかは知らんが。」


一瞬ペースを崩されたグルッペンと俺だが、彼女の目の中の闘志は若干弱まった。
それでも、やっぱり嬉々とした表情を浮かべているのはさすが元スパイと言える。


「…っ、でも。私たちはどういう役柄で中に入ればいいんですか?トントンさんは国の幹部なのでまだ分かりますが、私なんか全然…。」

立場がない、と言いたいんだろう。
すぐに言葉を詰まらせてこちらを助けを求めるような目で見たA。

…しゃあないな。
自然に上目遣いになってるのがずるい。

「要は、どうやってパーティに入るのか聞きたいんやって。…まあ、その内容によっては物騒なことになるかもしれへんしなぁ…。」

と、グルッペンは数秒考えてからいつものように笑った。

「当日までに考えておくぞ!なるべく2人がやりやすいようにするから安心しろ。」

「グルさんがそう言うなら安心っすわ。」

「あ、ありがとうございます。」


と、話が一旦落ち着くと、ゾムも話し始めた。

「グルッペン、俺らは護衛とかせんでええん?」

その必要はおそらくないと思う。
好戦的な奴がおると余計に困る。
しかし、その意見に賛同する者もいた。

「せやせや、ゾムの言う通り。トントンがやられることは無くとも、パーティがめちゃくちゃになるかも知れへんで、Aのせいで。」

ニヤリと馬鹿にするように笑うコネシマにAは頰を膨らませた。


「コネシマ後で部屋来て。ぶん殴ってやるから。ベレッタで撃ち抜いてやるから!!」

「あの…それは実質俺の部屋なんですがそれは…。」


はえーっ、コネシマの血で部屋が汚れるんか。
えぐいな。

Aの怒ると頰を膨らませる癖が胸に刺さったのを隠すように微量の酒を飲み干した。




結局のところ、今日は特に何も無かった。
グルッペンの発表以外には。


…しかし、1つ気になったことがあるとするならば。





「大先生、なんでAに明日、明日って言うん?AもAで顔赤なっとるし…。」


「トントン、お前は知らんでええことやで。」




「…お前さてはイキっとるな。」



大先生のイキリ具合。

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作品ジャンル:恋愛
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夜飴月/黄泉月(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます。そろそろ終わりなので、私生活が安定してきたら更新します…!! (2019年10月8日 19時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - はじめまして!好きです(唐突な告白)気長に更新待ってます! (2019年9月29日 17時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月/黄泉月(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます。私生活が忙しく、なかなか更新できずにすみません…。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
- 好きすぎる! (2019年5月23日 6時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
- 夜飴月/黄泉月さん» はい!楽しみに待ってます! (2019年5月5日 0時) (レス) id: 4839ac1ad2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜飴月/黄泉月 | 作成日時:2019年1月18日 20時

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