夏油傑と交わるまで【呪術廻戦】

９秒前 ページ41

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〖 Geto side 〗








「離してって言ってるでしょ！」






そんなAの声が聞こえ、慌てて彼女を探した。

お手洗いに行くと言ってからもう15分は経っているのにまだ帰ってこないと思っていた矢先の出来事だった。







「いい加減しつこいよ、まじで」







駆けつけた時にはもう遅くて。


…と言うのも私の目の前には地面を舐めるように蹲っている3人の男。

そして心底鬱陶しそうにそれ(・・)を見下ろすA。









「A…！」


声をかけると顔面蒼白で振り返ったAは勢いよく私に駆け寄って来た。





「す、すぐる！ごめん…っ、術式使ったこと秘密にして…！！！」

「術式、？」







…


…




………ああ、なるほど。

なんとなく察した。






Aの術式は一定時間意識を奪うことが出来るから…非術師相手でも後遺症が残らない程度でそれを使ったんだろう。







「私がもっと早く気づけば良かったよ…すまない」



狼狽えるAの腰を抱き「行こう」、と一言。



「でも…この人たちどうしよう」

「放っておけばいいさ。周りも関わりたくないだろうから何も口は出してこないはずだよ」





そもそもこの子に声をかけたのが間違いなんだ。





「もし何かあっても私が後始末するからAは気にしなくていい」

「…」

「それより大丈夫かい？何もされてない？」

「あ…うん、それは大丈夫」





腕掴まれただけで何かされる前に術式使ったから、と。





「…そうか」





私が大事に、それはもう大事にしているAを簡単に触ったこの男たちをどうにかしてやりたい気持ちを押し殺し、足を進める。





「傑？」

「…ん？」

「…怒ってる、？」

「…いや、怒ってないよ」

「…」




怒っているとしたら君に触れた男たちに対してだ。




「…傑、」

「なん、っ…！？」





両頬を挟まれ、ぐいと下に引っ張られる。

直後触れ合う唇。








「…人、減ってきたし…誰も見てないから、」





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