夏油傑と交わるまで【呪術廻戦】

１４秒前 ページ36

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「A」

「…はい、」

「俺はオマエに任務を与えたはずだが？」





翌日、夜蛾先生に任務を言い渡され補助監督の迎えを待っていたところに現れたのが私の隣に立つ男。

そして私の任務を我が物顔でこなし、ものの数分で祓ってしまったのもこの男。

『君が祓ったことにすればいいよ』なんて言ってたのを補助監督が目撃していたらしく、案の定バレた。





「先生、Aの任務は私の任務でもあります」

「何を意味のわからないことを言ってるんだ。A、傑はいつから会話ができない奴になったんだ」

「…さ、さぁ？」

「……オマエら揃いも揃って、」

「先生」

「なんだ」

「Aは体調が悪いんです」

「…そうなのか？」

「え？あ…い、いや…別にそういうわけじゃ…」





……まあ、確かに良くはない。

薬の効きが弱いのかお腹の鈍い痛みに加え頭痛。





「ほら、見てくださいこの顔。顔色悪いでしょう？」

「…言われて見れば」

「だから私がフォローしたんです」

「…」

「今回は見逃してくれませんか？」

「……報告書もオマエが書くんだぞ」

「もちろん」






ちゃんと休むんだぞ、と言い残して教室を出る夜蛾先生の後ろ姿を見送る。






「体調悪いんだから無理したらダメだろ？」

「でも、任務は任務だし…」

「頼れる時は頼りなさい」

「…」

「返事は？」

「……はい」

「よし。じゃあ私は報告書仕上げるから」

「私も一緒にいる」

「すぐ終わるよ？」

「元々は私の任務だったし」

「…そう？ならいてもらおうかな」







本当は傑と一緒にいたいだけ、なんていうのもきっとこの男にはバレバレなんだろうけど。




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