また明日。《２》

♯76 陸 ページ26

【陸side】


びっっっっっっっくりした
壱馬と彼女の絡みに

まず、壱馬がスタッフさん以外の女の子と話してるのを見るのが普通に初めてで。女の子と話す時って、クールな感じなのかな？めちゃくちゃ優しくて紳士的？
とか思ってただけに、まるで翔平と話す時の様なテンポ感で会話してる事に只々驚いた


陸「ねぇ、壱馬っていつもこんな感じなの？」


「こんな感じですよね。ひどいでしょ？(笑)」


陸「信じられないんだけど(笑)」


慎「ねーねー長谷川くん呼びやめてよ」


「今さら他の呼び方無理ですよ。それに、長谷川って名字好きだから、やっぱり長谷川くんで」


慎「長谷川くんねぇ……お姉さんバージョンの時ならいいけど…」


陸「お姉さんバージョン？」


壱馬「あ……陸さん知らんのや……」


「…はい(苦笑)」


壱馬「じゃあ俺だけ？ちゃうわ、樹もか」


陸「なになに？？どういう事？」


「大した話じゃないです(笑)あ、お客さん呼んでるので行ってきますねー｣


逃げた…？


陸「……すっげぇ謎残して行ったんだけど？」


壱馬「陸さんは別に知らんでも大丈夫」


余計気になるんだけど？

壱馬とは長い付き合いだけど、今まで見たことの無い表情や口調。何もかもが意外過ぎて何だろ？
なんとも言えないけど、微妙に気持ちが騒がしい

壱馬にここ、教えるんじゃなかったって思ってしまう

だって、ここで会わなくても壱馬はいつでも隣にいるじゃん

俺はここでしか会えないけど、壱馬はいつでも会えるよな？


壱馬「もうバイト終わり？終わったんやったら帰ろうや」


「え？あ、先に帰っててくれて大丈夫です！」


壱馬「何で？同じ所に帰るんやからええやん(笑)」


「そうですけど……」


壱馬「外で待っとくわ。はよ荷物持って来て」


壱馬の“同じ所に帰る”がグサッと刺さった

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