No.8 ページ8
《Aside》
｢推理...？｣
うん、推理。と、零くんは頷く。そのちょっと真面目な表情に、話の内容が想像できた。
｢Aちゃん家出したんだって？風見に聞いた。僕、ちょっと納得できなかったなぁ。それで...。｣
｢...それで？｣
｢うん、それで、僕は推理をして、ひとつの解答を見つけた。｣
零くんは私の目をじーっと見つめた。自分のすべてが暴かれるようでドキドキする。名探偵にトリックを見破られる犯人って、こんな気持ちなのかな？
不意に零くんの視線が和らいだ。見たことのないような、優しい目をしている。零くんは柔らかい目で私を見て、言った。
｢Aちゃんは本当に優しい子だね。｣
｢えっ？｣
零くんの言葉に混乱すると私と裕也。相変わらず柔らかに、零くんは続けた。
｢Aちゃんが家出した理由は、お母さんのため、だよね？｣
｢...｣
私は黙っていた。どういうことだと言いたげな裕也の視線を感じる。
しばらく沈黙を守った後、私はふっと息を吐いた。
｢やっぱりすごいねぇ、零くんは。｣
零くんの言う通りだった。
｢今、母さんは父さんの看病で忙しいの。私がいない方が母さんは楽でしょ？｣
｢だが、Aが母さんを手伝ってやれば、母さんはもっと楽になるんじゃないか？｣
ううん、違う、と私は頭を振った。
｢違うよ裕也。母さんを手伝うことは出来る。私が我慢することだって全然できる。でもね、それじゃダメなの。母さんは...私がいる限り、母さんは頑張っちゃうでしょ？疲れてても、私がいれば母さんは母さんとして頑張っちゃうの。｣
私、それが嫌なの。と呟く。裕也はちょっと困った顔をした。
再び沈黙が訪れ、次にそれを破ったのは零くんだった。うっとりするような、綺麗な、でもちょっと切なげな笑顔でこちらを見る。
｢Aちゃんは、すごく素敵な子だ。賢くて、優しくて、強い。でもね？１個だけ、間違ってるところがある。｣
続く (更新停止中)
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Bonetrousle(プロフ) - ララアさん» １ヶ月以上前なので知っていると思いますが｢ゆうや｣ですよ。(名前の由来は｢カミーユ｣だそうです) (2018年7月10日 2時) (
レス) id: da4ef9cad3 (このIDを非表示/違反報告)
ララア - 風見裕也の名前の読み方、『たつや』ではないでしょうか？間違っていたらすみません。 (2018年5月21日 16時) (レス) id: 120ea46722 (このIDを非表示/違反報告)
かめ(プロフ) - ，さん» コメントありがとうございます！夢小説の書き方がよく分からなくて、普通の小説のように書いているので読みにくいと思います。すみません！改行を増やしてみたのですが、少しはマシですかね...？ご意見いただけてとても嬉しいです！ (2018年5月16日 12時) (レス) id: b889aa92a9 (このIDを非表示/違反報告)
, - すごくお話が良くて 続きが気になるのですが、少し 文がつめつめで読みにくいので... わざとそうしているのならすみません。上から目線ですみません。更新頑張ってください!! (2018年5月15日 18時) (レス) id: b1632523d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめ | 作成日時：2018年5月14日 17時
