いちご王子様達をお助けしたら…？

じゅうよんこ ページ15

そして放課後

赤井許してくれるかな？

取り敢えず、空き教室に来たけど赤井来ないな…

ガララッ

莉「姫木さんっ！すいません！遅れました！」

良かった…

来てくれた…

来てくれなかったら、私もう立ち直れなかったよ

莉「まず…ごめんなさいっ」

私は目をぱちくりさせた

私が謝るはずなのに…？

莉「俺っ！姫木さんの話を最初から聞かないで、怒鳴って、疑って、困らせて…ほんとは俺のためなのに…」

そんなこと思ってくれていたんだ…

やばい泣きそ…

「私こそ！疑われるようなことしてごめん！」

お互い謝りあって

仲直りの握手をして

二人で笑いあった

そういえば…

「赤井さー、さっき自分のこと"僕"じゃなくて"俺"って言ってなかった？」

謝られた時に違和感があった

一人称が変わったことに

莉「実は、姫木さんにはそのことを話したくて空き教室に呼んだんです…聞いてくれますか？」

赤井は心配そうに私を覗き込んだ

そんなのもちろん…

「聞くに決まってんじゃん！」

莉「実は…中学生の頃同級生の子からいじめられていたんだ…」

ー回想ー

俺は声も見た目も結構女の子みたいで…

でもそのおかげか、男の友達より女の友達が多かったんだ…


男の子より女の子の方が話しやすいし

優しくていい子が多かったから、移動教室も

女の子達とまとまって移動することが多かったんだ

女子1「健太ー！明日一緒に出かけよーよ！」

女子2「えー！ズルい！私も健太と出かけたい！」

莉「じゃあ、みんなと一緒に行こうよ？」

プライベートでも、女の子と遊ぶことが多くて…

でも、それが原因で

男子1「赤井ってなーんか調子乗ってるよなー！」

男子2「いつも女子といて、ウゼーんだけど！」

男子3「しょうがねーじゃん！あいつ、女の癖に男子の制服きてる、男装趣味で気持ち悪いから女子から情けをかけてもらってるだけだよ笑！」

女の子達がいないときは聞こえるように悪口を言われたり

ものを隠されたり

典型的ないじめを受けたんだ…

どうすれば、俺はいじめられなくて済むんだろう…

考えに考えて

ある一つの結論に辿り着いたんだ

ー回想終了ー

莉「"自分を一から作り直す"」

「…っ！」

"自分を一から作り直す"

その言葉はまさに私のことを示していて

思わず息を呑んだ

莉「でもね、そんなことをして出来た友達は本当の俺を見ていない…自分を偽ってしまうと、周りも偽りだらけになってしまう…それが、最善策だとは言えなかったんだ…」

じゅうごこ→←じゅうさんこ

ラッキーアイテム

デニムタイトスカート

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す