残った時間と君の匂い〖 r t r t 】 (ページ6)

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後 30 日ページ6

その後看護師さんがまた来て話を終え、病院から出た。
手術が必要なだけで、今は特に心配することは無いからとりあえず病院から出ていいらしい。

外出はしていいけど万が一の事が有れば危ないから頻繁に出かけないように抑えてね、と釘を刺された。

親切に病院の電話番号まで紙に書いて教えてくれた。

「Aちゃん、何かあったらすぐに電話してよ？、」

『ごめんね、迷惑かけちゃって』

「そんな事ないよ。ただ、今はすごく心配…」

追い討ちかけるようなこと言っちゃったかな…と少し言った後に自分で後悔した。
1番不安で心配なのは、彼女だろう。

『私、レトくんがいたらなんでも出来る気がする！』

「本当…？じゃあ、俺ずっと隣にいる。頑張れー！」

頑張れって無責任な言葉。

だけど俺は応援することしか出来ない。
だから君が手術成功すること、俺の傍で、ずっと元気に過ごせることを願うよ。

「ねえねえ、今日家上がっていい？」

『いいよ？でもなんで？』

「ちょっと心配だから…へへっ、」

『レトくんっ！！笑』

俺がそう言って恋人繋ぎをすれば彼女はニコニコ笑い、顔を赤くして照れている。

やっぱりAちゃんは笑顔が一番似合う。

その後家に行ってゲームをした。
今日から手術まで、何も無ければいいんだけど…彼女が不安にならないよう、俺がしっかりしとかないとな。
一緒にいる時間が、何よりも大切なんだから…

あと30日、一緒に頑張っていこう。

．

．

「大好き」

『？！…私もっ！』

「あ、好き…」

『恥ずかしいからやめて』