107.私は。 ページ7
Aside
((ガチャ
『……まだ、かえってないんだ』
玄関を開けても、人の気配はなく、
脱力する気分と共にソファーにそっと腰を下ろした。
あの後、孤独と戦いながら一人で佐久間の帰りを待ってたけど、朝になっても佐久間は帰って来なかった。
流石に置いて行かれた部屋で、
彼の匂いのするこの部屋で、
一人でいることが苦しくなった私は、
また変なことを考える前に一度自宅に帰った。
ついでに、この日のために買った私には大人っぽすぎる黒のワンピースを着て、
いつもの下ろしてる髪はポニーテールなんかに結って、
デートって言えるように、見た目だけでも最大限お洒落してこの部屋に戻ってきた。
だけど、佐久間が帰ってくる気配は全くない。
お昼にはこの部屋に戻ったのに…
カチ…カチ…時間だけが刻一刻と過ぎていく。
やっぱり、今日のこと、忘れてるの…かな。
夕方を過ぎて、外が暗くなっても帰ってこないってことは、きっとそういうことだよね、。
佐久間が約束を忘れてるのは想定内だったから、
そんなに、傷つかない、だいじょうぶ、
………へいきだもん、
そして時計の針が23時を回った頃。
ガチャっと鍵が開く音が静かな室内に響いた。
…！？佐久間だ、！！
待ち侘びてたその音に、急いで玄関へ駆け寄る。
でも、
『…さく、まっ、…どうしたの…、』
靴を脱いで立ち上がった目の前の彼は千鳥足で、ふらふらしていて、
…アルコール、くさい、
白い肌が、真っ赤に染まってる、。
もしかして、
『…おさけ、のんだ、？』
「………」
佐久間はなにも答えないし、まともに歩くこともできないみたいで、どうやってここまで帰ってきたのか…。
転びそうになる彼にあわてて肩を貸した。
私では佐久間を上手く支えることができなくて、それでも必死にソファーに誘導して、ウォーターサーバーでお水を汲んだ。
…お酒、苦手なくせに、なんで、こんなになるまで、…
とりあえず注いだ、お水を渡しながら
『…これ、飲める、？』
そう聞くとゆっくり体を起こそうとする佐久間。
手を貸そうと近づけば、
いきなり身体をぐいっと引かれて、
持っていたコップは、パリン。と床に落ちた。
あ、…われちゃった、片付けなきゃ、。
『…あのさく((んぅっ、ん、…っ、
謝ろうと口を開くとそのまま押し付けられる唇
アルコールを飲んだからか彼の口の中はほてっていて、
とても…熱かった。
.
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真由(プロフ) - 更新再開してくださって嬉しいです！！めっちゃ楽しみにしてます！無理しないでいいのでゆっくり待ってます！ (2022年5月16日 10時) (
レス) @page50 id: db608c2c8e (このIDを非表示/違反報告)
あんぱん(プロフ) - 更新再開してくださって本当に本当に嬉しいです！！続きが読めることが幸せでしかないです。これからも作者さんのペースで頑張ってください！ (2022年5月16日 4時) (レス) @page50 id: cf1a17e7dd (このIDを非表示/違反報告)
イブ(プロフ) - 更新ありがとうございます。又楽しみに待ってます。 (2022年5月15日 9時) (レス) @page49 id: d7ecb85cf0 (このIDを非表示/違反報告)
音彩(プロフ) - 更新して頂き有難うございます！私が１番楽しみにしている作品なので、また物語が進んで嬉しいです！お忙しいのかと思いますが、少しずつでいいのでいつか完結してこの物語を読み切る日を楽しみにしています！応援しています！ (2022年5月14日 23時) (レス) @page49 id: 81d02fafe5 (このIDを非表示/違反報告)
kaaa54(プロフ) - 一気に読んでしまいました・・・更新楽しみにしています (2022年4月15日 21時) (レス) @page48 id: fc5b39cb10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くまくん
| 作成日時：2021年10月2日 9時
