ナイトボーイ. (ページ8)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:43,098 hit

. ページ8

＿

樹「え、ちょ、ジェシー？」

樹さんも流石に戸惑うかのようにジェシーさんを見ている。

ジェシーさんは「えっあっ、ごめん！」と焦りながら口元を急いで覆った。

一方の俺はというと、その発せられた言葉に思考が停止したまま突っ立っているだけだった。

ジ「じゅ、じゅり‥そそそその子、誰なの！？」

樹「お前、もしかして‥

‥まあいいや、この子ね、こーちゆうごっていう子で、さっき会ったばっかなんだよねえ、

俺がナンパしたの！俺見る目ありすぎない？？」

ナンパしてたのかよあれ‥

樹さんが俺の肩を持ちジェシーさんの前にずいっと近づける。

ぐわんっと近くなったジェシーさんの顔に、思わずドキリとしてしまう。

するとジェシーさんは‥‥

ジ「ちょ、ちょ、ちょ！！！

近い近いよ！！！」

と、顔を真っ赤にして体を退けた。

樹「ちょっとぉー、避けちゃこーちくん可哀想でしょ？？

こんな可愛いのにさあ、」

腰を樹さんにぐいっと引き寄せられ、後ろからあろう事かハグをされる。

‥この人ボディタッチすごくない！？

するとジェシーさんは慌てた様子で突然俺の手を引っ張った。

予想より遥か倍の力で引っ張られ、俺はたちまちジェシーさんの胸の中に倒れ込む。

「‥！！

ぁ、すみませっ‥」

ジ「！！！！

こっ、こちらこそっ！！」

‥‥‥え、何この気持ち。

そして何この時間。

何故か俺の手を握ったままのジェシーさん。

そのせいで俺はまだジェシーさんの胸の中にいて、俺の心臓がバクバクと音を立てる。

しかもそんな俺たちを樹さんはニヤニヤしながら見ているのだ。

「あの‥離してもらってもっ‥」

ジ「あっ！、はっ、すみませんっ、‥！」

何でこの人こんな挙動不審なんだろうか。

綺麗な白い肌もいつの間にか真っ赤に変わっていて、俺まで体が熱くなるのを感じた。