第四松 ページ5
松代さんが、入ってと言うように手招きする。私は、息子さん達がどんな人なのか少しわくわくしながらも部屋の中に入る。
すると、そこには同じ顔の男が5人いた。
それも、見た事あるし、何度も会った事ある『 あの人』の顔にそっくり。内心、すごく驚いていた。
「一昨日話してた、私の先生のお孫さんよ」
松代さんが私を紹介すると、男達は私を表情を変えずにまじまじと見詰めた。
なんか、そんなに見詰められるとなぁ……
「どうも、梅田Aです。今日からお世話になります」
今度は、男達に頭を下げて挨拶する。
顔を上げてみると、男達はまったく表情を変えることなく、ただ、黙って私をじっと見詰めていた。
えっ、なんか……怖いんだけど……
「ねぇねぇ、結構地味な子が来たね」
「う〜ん、ハズレっては無いけど普通かな……
もっと、女の子〜って感じの子がよかった」
赤いパーカーの人と桃色のパーカーの人がヒソヒソと喋っていた。会話の内容はばっちり聞こえている。こいつら……なんて失礼な。
「ハロー、カラ松ガール。俺は松野家の次男、カラ松さぁ。今日から宜しくな、マドモアゼル」
青いパーカーの人が前髪を手で払って自己紹介してきた。私は強ばった表情で、どうもと軽く頭を下げた。
なにこの人、痛い。意外とイケボなのがなんか腹立つんだけど。
「はいはい!僕、十四松!五男なんだってー!」
「……四男、一松」
続いて、黄色いパーカーの人と紫のパーカーの人が自己紹介する。
十四松さんのテンション高いなぁ……
あっ、一松さんが撫でてる猫可愛い。もしかして、猫飼ってんのかな?
「僕は末っ子のトド松だよ!」
「んで、俺は長男のおそ松。よろしく〜」
最後に私の事を地味呼ばわりした人達が自己紹介した。トド松さんにおそ松さんね。
……あれ?確か六つ子だったよね?
だとしたら、後、一人どこいった。
なんて考えていると、突然、もう一つの麩が勢いよく開いた。そして、緑のパーカーを着た人が部屋に入ってくる。
私は彼と、ふと目が合った。
「あ、もしかして、君が母さんが一昨日言ってた……僕は三男のチョロ松だよ。えっと……」
「梅田Aです」
「Aちゃんかぁ!よろしくね」
チョロ松さんは私に微笑み掛けた。
なんとなく、『あの人』だなってわかったんだ。
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うみしおあいす(プロフ) - かい松さん» くそwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwありがとなwwwwwwwwwwww (2016年6月5日 16時) (レス) id: ade26a220d (このIDを非表示/違反報告)
かい松 - うわわ、文才ですね憧れちゃいます(><) (2016年5月28日 21時) (レス) id: 4ffcf40120 (このIDを非表示/違反報告)
うみしおあいす(プロフ) - カラ松ガールはカラ松にガマズミを送ったそうですさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたようで良かったです! (2016年3月31日 8時) (レス) id: 19afaa44d5 (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガールはカラ松にガマズミを送ったそうです - めっさおもろいね!! (2016年3月23日 11時) (レス) id: 94b65bf28a (このIDを非表示/違反報告)
うみしおあいす(プロフ) - アルカさん» コメントありがとうございます!いえいえ、そんなことないですよw変人いいね!最高w← 亀更新ですが、頑張って投稿していきますので楽しみに待っててください! (2016年3月22日 11時) (レス) id: 27d5391d71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うみしおあいす | 作成日時:2016年2月23日 20時