らむね【赤】 ○

Marble 2 ページ3

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_うんうん！ それで？




_あっ！ あれ美味しそう〜！





_早くしないと売れ切れちゃうよ〜！





_ちょっ、危ないって！









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きっと、あの頃が奇跡だっただけなんだ









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ピピピピ ピピピピ






『ん…眩し…』






薄く開いている淡い赤色のカーテンから差し込んでくる光に、



思わず目を逸らす








「Aー！ 起きてー！」






お母さんの声が聞こえ、仕方なくベッドから降りる




カーテンも全開にし、空気が入るように窓も開ける





これが私の日課









はぁ…またあの夢見たなぁ…








朝から疲れたなぁ…と思いながら、



ベッドにダイブし、もふもふの犬のクッションに顔を埋める






あの夢_あの時、2人で行った夏祭りの時の夢







もう今じゃ一緒にいる事さえも無理なのに、夏祭りなんて簡単に誘えない









なんでこうなっちゃったんだろ…









**






私と彼が離れたのは、彼の仕事のためだった。









彼は、ネット上で活躍してる





皆を笑顔にする





人気も出てきて、私といられる時間なんて全然無い







そんな彼が私を離れたのも納得できるけど…









寂しいなぁ…









クローゼットに、あの時のままで入っている浴衣は、



どこか悲しそうだった








浴衣を指でなぞりながら思う






もう莉犬(・・)とはお祭り、行けないのかなぁ…








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