魅力 ページ28
ー銀時サイドー
新人類への愛は、ようやくせき止められたらしい。
本題に入るとばかりに、そいつはお茶を一口。
「ーーー妹のどこに惚れたんですか」
「ごぶっ、」
「にににに兄さん!」
本題といっても本題すぎねーだろうか。
聞きてェことをそのまんま口に出すというのは
いささか直球すぎるのでは。
「そ、それ本人の前で言うんデスカオニーサン」
「本人の前で言うことに意味があるのですよ!
恥ずかしがっていつまでも気持ちを隠していると、
女性に不安を抱かせることになるんです」
まるで拒否権など与える気がない言い様。
・・これは一体どういうことなのだ。
どういう地獄なのだ。
AはAで、「やめてくださいよ。銀さんが
困ってるじゃないですか」なんて制してはいるが、
その声には期待が滲み出ている。
逃げ場も味方も見つからない。
平凡な妹から想像できない兄貴というのは、
まさにその通りらしい。
(・・ほとんど脅迫じゃねーか)
こっちの言い分も何もありゃしねェ。
観念の息を吐きだした俺は、渋々顔を上げる。
背筋を伸ばしたAと、目が合った。
「銀さ____、」
「・・・まず、その平凡さ」
何の疑いも持つことがないその瞳も、
いつも浮かべられている自然な笑顔も、
こいつの平凡さから来るものなのだ。
「・・平凡?それは、彼女のコンプレックスである
はずですが」
不思議そうに首をかしげた兄貴と、驚いたように
目を丸くするAが重なってみえる。
「そーだろうな。そいつからもそう聞かされた。
・・だが俺から言わせりゃ、んなこと恥ずかしがる
なんざアホ臭ェ」
俺が惚れた瞳やその笑みが、
平凡なこいつだからこそ表れるものならば
「いろんな奴がいるだろうが。悪人もいりゃ善人も
存在する。・・・俺ァ、平凡なこいつに惚れたんだ
それを否定されたとあっちゃ、あんたの質問に
答えらんねーよ」
それはまごうことなき、Aの魅力ではないか
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シュシュ☆☆(プロフ) - ニーナさん» ありがとうございます!無事、完結です!ノロノロ更新でしたが、気長にお付き合いいただき、最後まで目を通してくださり、ありがとうございました! (2018年4月2日 21時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます!寂しいですが、最初から最後まですごく面白くて、きゅんきゅんさせて頂きました。次の作品にも期待してます。これからも頑張ってください! (2018年4月2日 19時) (レス) id: 6963555a72 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ナギさん» ありがとうございます!嬉しいお言葉、ありがとうございます!最後まで駆け抜けますので、どうぞ最後まで、よろしくお願いします! (2018年3月8日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - まこさん» ありがとうございます!楽しんでいただけていれば幸いです!物語も佳境です。最後までお付き合いいただけると嬉しいです! (2018年3月8日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - みーるさん» ありがとうございます!新八と神楽は、きっと勘付いてニヤニヤしてるんでしょうね…!笑。密かにサポートしてたり…?私も気になってきました!頑張ります! (2018年3月8日 11時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月19日 0時