【銀魂】先天性ブラックシンドローム・続

有利なのは ページ5

しばらく見つめあったまま静止していれば
銀時さんは、

・・突然いつになく黒く笑みをこぼし。







.







「ッ、・・・わっ、ちょ」




本日二回目。
ーーー私の体は反転したのだ。




先ほどと違うところといえば
見上げた先に彼の顔があることだろうか。








「ーーーあれ？これくれェで赤くなるたァ
よっぽど慣れてねーのな」

「え、何？仕返し？あなたこそ耳が赤いわ
無理しなくていいのよ」

「は？無理してねーし。
俺のスーパーテクニック全部浴びせてやろうか
コラ。明日立てなくなっても知んねーぞ」

「それセクハラ」
「セクハラは女にした時に成立するんですー」




穏やかな笑みをたたえ、必死に静かに
語りかける。

ーーー密着する体に交わる互いの熱が
すべて緊張に変わって行く。






「私は女よ」
「嘘つけエセメスゴリラ」
「あら、どうやら死たいようね」




いつものように脅し文句を吐き捨て
ニヤリと笑ってやれば、

・・今日はいつもと違い、彼は少し得意げに
鼻を鳴らした






「ーーーこの状態、・・どっちが有利か
わかるよな？A」






真上で微笑むその人が、
悔しくもやけに艶やかに見えて。

ーーーー大きく一つ、心臓が波打つ。








「ふふ、あなたにそんな勇気があって？」

「ああ！？舐めてんじゃねーぞ！勇気とか
じゃねーの！男は全部本能でだなッ、」





あちらも十分顔を赤らめ、
耳まで赤く色づいている。


知らぬ間に、思ったより近くなった顔に息を
詰まらせたその人は、一瞬言葉を飲み込んだ








「・・・どうし、・・ーーーッ」





"どうしたの"


言い切る前に、・・その唇は塞がれて。







「ッ、・・・突然何」

「テメェがそうやって無防備に
唇晒してるのが悪ィ」

「何言って、」
「ーーー銀さあん！Aさあん！」





・・・・その瞬間、二人揃って
びくんと跳ねた







「主さんがお茶を入れてくれたので
休憩を・・・って、何してるんですか」








.







「・・ごほん。少し発声練習を」

「俺はちょいとワンピースの捜索を」





「・・・・・あ、そっすか」





扉は静かに閉められた。

隠し事は無効→←完全勝利

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