完全勝利 ページ4
「ーーーー・・セーフ」
数秒後。
咄嗟につむっていたらしき目を開けば
・・・見覚えのある胸板。
「ッ、・・銀時さん」
たくましい腕がしっかりと体に巻きついて
いることから、受け止めてくれたらしい。
その人は、見上げる私を見てニヤリと笑った。
「案外ドンくせーのな。みっともねーこと
しやがって」
「・・銀時さんこそ、受け止めた割には尻餅
ついてるじゃないの。お尻の形変わってたりして」
「っせーよクソアマ!誰のせいで人のケツが
犠牲になってると思ってんだ!?」
抱きかかえられたまんまに
争うとは自分の品性を疑うが
・・・まあこの際仕方ないだろう。
至近距離での言い合いは続く
「ーーーまあ、とりあえずお礼は言って
おいてあげる」
「へーへーそりゃどうも。つか重いから
どいてくんね」
「どけと言われたらどきたくなくなるのが
人間の性というものでしょう」
「サイコパスが!!」
「あらどうもありがとう」
ふん、と互いに鼻を鳴らす。
.
(ーーー普通に話せてる、)
そして驚くことに、私のここ数日の悩みは
この一瞬で解決してしまったのだ。
「何ニヤニヤしてんだよ」
「別に?」
「いや今お前盛り時の猿と同じ顔し・・ぶほ」
「殺されたいならどうぞ続けて」
「まて!早まるな!!」
そこらに散らばっていたの木片を手にとって
その人の頭に突きつければ、制止の声がとぶ
「冗談だっての!モンキージョーク」
「そう。聞いたことないわ」
笑顔でその人を見上げれば、
はは、と引きつった笑いを返された。
.
.
「ーーーちょッ、・・おま」
「これくらいで騒がしいわね、ウブ男」
赤くなった首の後ろに手を回し、
豪快に抱きつけば、
少し後ろに体制をくずした銀時さんに
もたれかかるような状態が出来上がる。
必死に平静を装いながら、慌てて目を泳がせる
彼に、この前のお返しだとばかりに顔を寄せた
「・・ふざけんなよ。テメェだって
この前照れまくってたくせに」
「それはそれこれはこれ」
「母ちゃんかテメェは」
こつん、と合わさった額から感じる熱に
これは完全勝利だ、と笑ってやった
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シュシュ(プロフ) - にゃんこさん» コメントありがとうございます!銀さんカッコ良くかけていれば幸いです!最後まで読んでくださりありがとうございました!次回作も頑張ります! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - みーへるさん» コメントありがとうございます!最後まで読んでくださりありがとうございました!次回作も頑張ります! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ばななんさん» コメントありがとうございます!ギャップ書くの楽しかったです…!!今年もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 完結おめでとうございます!腹黒系夢主ちゃんがここまで銀さんとラブラブになるなんて…すごく面白かったです(*^▽^)/次回作もチェックさせてもらいます! (2016年1月4日 17時) (レス) id: 4e6217db41 (このIDを非表示/違反報告)
みーへる(プロフ) - すっごく面白かったです!強気な夢主ちゃんと万事屋メンバーの絡みが好きで毎日更新されるのが楽しみでした。次回作も楽しみに待ってます!! (2015年12月26日 23時) (レス) id: 2bfd9802d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月18日 17時