【銀魂】先天性ブラックシンドローム・続

醜態 ページ23

ー銀時サイドー




「ちょっと銀さん、いい加減起きてくださいよ
掃除できないでしょ」





布団にくるまる俺の頭上から降ってくる
呆れたような新八の声







「・・・無理。今猛烈に死にてーから。
今布団からでたら飛び降りちゃいそうだから」

「ハイハイ。飛び降りてもいいですから
とにかくでてきてください」

「薄情者ォォォ！！」
「何なんですかめんどくさい」





自分の声が、布団の中で反響する。

外にいる新八には、きっとこもってもごもご
した声に聞こえているに違いない。


・・・なんてテキトーに気をそらそうとするが








「新八君無駄よ。その男窒息死する寸前まで
でてこないだろうから」

「のあああああ！！」
「銀ちゃん、ウルサイ」




・・・聞こえたAの声にひたすら雄叫び。








．








(ーーーーこれは、やばい)








・・・・・昨日の夜。

酔いつぶれていたはずなのに、・・Aの
柔らかい首筋や唇の感触・・熱い体温が
頭に焼け付いたように、鮮明に記憶されている









「・・・みっともねェ」




嫉妬を飛ばすために呑みこんだはずの酒は、
ーーー・・見事に俺の理性を飛ばしやがった。

気づいた時にはそいつを連れ出し
余裕のねェ口づけをしていて。







．









「俺もう立ち直れねーよォォォ！！」
「うるさいって言ってんだヨクソ天パ！！」




・・・あの腹黒女に醜態をさらすなんざ。









神楽の怒号を耳に入れ、
新八のかける掃除機の音を聞き、


深くため息をついたのだった。

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