story (ページ10)

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虚ろな目をした彼はベットからゆっくりと降り、重い身体を引き摺りながら部屋を出ていった。

「…せんたくもの、、おそうじ、、、しなきゃ…」

ぶつぶつ何かを唱えたかと思うと、いつもより倍の時間をかけて洗濯物を取り込み、畳み、それぞれの部屋に運んだ

そして掃除機を手に取り、家中の隅々まで掃除していく

彼は必死だった

かえってくるまでにおわらせないと

あとなにすればいいんだっけ…

ゆうはんのじゅんびしなきゃ

また迷惑かけて

これ以上嫌われないように……

ﾄﾝｯﾄﾝｯﾄﾝｯ

ｸﾞﾂｸﾞﾂ

ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

ﾊﾞﾀﾝ

「「「ただいまー」」」

「……あ、、まだおわってないのに……」

鍵が開く音がした

玄関を閉める音が頭の中に鳴り響いた

「……め、…なさ、、…ごめ……さ、…」

母『まだ終わってないの？！！

　何してるのよ！ほんっとあんたって出来損ないね！！

何よ、この料理。

　こんなの食えたもんじゃないわ！』

「…ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい」

父『うるせぇな！

　お前がそんなんだから俺らが虐待とかなんとか疑われんじゃねぇか！

　くそ、手上げてねぇんだから虐待じゃねぇんだよ

　躾だよな、な？』

「…ｺｸｺｸｺｸ…」

　
父『躾だよなって聞いてんだよ！』

「…ｯﾋﾞｸｯ

…は、はい。

僕が悪い子だからです

迷惑ばかりかける出来損ないだからです

「…げ、！……しげ！」

「「「しげ！！！」」」