それは、共に在る奇跡。〈大森元貴〉 (ページ22)

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「Aそっち行ってない？」

〈え、A？来てないよ、どうした？〉

「……八つ当たりした。言っちゃいけない事言った」

〈……最低じゃん。それだけは駄目だろ〉

「分かってる。…さすがに頭冷えた。若井とりょうちゃんも…ごめん」

〈俺らはいい。とにかくA探さないと！〉

スマホは持って出てるはずだけど、何度かけても出ない。

愛想を尽かされても仕方がない、

あれだけ一人で溜め込むなと言っておきながら、
自分は言わない上に八つ当たりまでして。……勝手すぎる。

闇雲に探しに出てもいいのか。

Aが行きそうな所、……何も知らない。

何をやってるんだよ…俺は……！

「ただいまー……あ、起きてた」

「…………、は？」

「うっ……ごめん、電話気付かなくて、…帰ってる途中で滉斗くんから電話あって、」

「あ、いや、違くて、……帰ってきてくれたんだ、」

「……元貴、一人にはしたくないなぁって。あそこで出てったら、後悔するよな…って、」

だから、そばにだけ居させて。

そう言って、Aは申し訳なさそうに笑った。

気付いたら、身体が勝手に動いてた。

ごめん、ごめん、

嫌なこと言って、ごめん。

自分勝手で、ごめん。

抱きしめたAに、何度も、ただ謝った。

Aは俺を抱きしめ返して、よしよしと、頭をなでた。

「謝りすぎだよ、元貴。…私のほうこそ、無理強いしてごめんね？」

「Aは何も悪くない、マジで俺が悪い、」

「イライラしちゃう日くらいあるよ。人間だもん」

「……でもマジで酷いこと言った、」

「それね、私気付いた！八つ当たりしちゃうくらい、私の前では素の自分でいられるってことじゃない？」

そう言って、嬉しそうに笑う。

……ほんと、Aには勝てない。

「もう帰ってこなかったらどうしようかと思った…」

「え！そんなわけないでしょ、」

「Aいなかったらもう生きていけない……」

「そ……れは、…そのままでいい、けど」

「…………ベッドで仲直りしませんか」

「………………うん」

「何で若井の電話だけ出んの」

「は、ぁ……ん、マナーモードにしてて、気付かなく、て、んっ」

「……ふーん」

「も、とき、……もうむり、おしまい…！」

「やだ」

「やだじゃな、……あっ…！」

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結局書いちゃった。リクエストありがとうございました(*´꒳`*)