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ソファーで物音が聞こえて二人は振り返ると、
ハイ松だけは驚いたようにソファーに座っている人物を見ていた。
｢おぉ！起きたのか一松｣
｢っ！｣
｢あぁ…。よく寝た…｣
灰になっていた一松も前を向く。
そこには一松のパーカーとジャージを着たカラ松がいたのだから。
しかもバレないように一松の真似をしながら。
それを見た一松が衝撃を受けない筈もなく…。
｢(カラ松ぅ！カラ松カラ松カラ松ぅ！
なんだコイツ俺に化けてこの場を収めるつもりか！？
神か！？神なのかコイツ！逆に死ねぇ！！！)｣
｢ケッ…起きただにゃー…。まだ眠いにゃ…｣
｢？｣
｢(でも俺の真似下手過ぎ…！)｣
『(どうしたの！元演劇部！！)』
カラ松も一松の真似をしてやり過ごそうと試みるが、
手を猫のポーズにして語尾には｢にゃん｣や｢にゃー｣と
一松のキャラにあっていなかった。
｢なんだよ、そのキャラ｣
｢え！？あ、いや…今後はこんな感じでいこうかと思って…｣
｢そうなんだー｣
｢(勝手な宣言すんな！俺そんなキャラ背負うの絶対やだぞ！！)｣
カラ松のゲイ扱いに続いて一松も猫キャラでいこうと勝手に言い出し、
勿論一松はやりたくないと心の中が荒れていた。
｢ねぇ、今からハイ松と競馬行くけど、一松も行かない？｣
｢え！？あ、あー…いや…。きょ、今日は良い…｣
｢えー？｣
『(ま、まぁ…そんな反応するよね…)』
一松を残して競馬なんて行ける筈もなく、
カラ松は少々慌てていたがすぐにキャラを取り戻して拒否をした。
ハイ松も安堵して胸を撫で下ろしていた。
｢実はいちま…じゃなかった。
カラ松に真面目な話があるから席外してくんにゃい？｣
｢は、何それ｣
｢(まさか、おそ松兄さんを遠ざけ俺を助ける気なのか！？
マジなんなんだよコイツの優しさ！逆に死ねよぉ！
俺はもう…カラ松ボーイズだよぉぉぉ！！！！)｣
カラ松の優しさに触れて遂にはカラ松ボーイズだと自覚する一松。
｢なんか、今日のお前ら気持ち悪い…。行こうぜハイ松｣
『う、うん…』
｢じゃあな｣
おそ松は二人を怪訝そうに見てハイ松と一緒に部屋を出ていく。
そして、部屋の中にはカラ松と一松が残った。
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作者名：びた一 x他1人 | 作成日時：2022年8月12日 12時
