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「どう?美味くない?」



「あ、あぁ…デリシャスだ…」



「だろ?こんなの猫にあげるなんて一松も馬鹿だよなー!



あっはははは!!」



「はははは…。



(殺す…!!!…はうわっ!)」



なんとかしてカラ松になりきるがおそ松は
相手が一松だとは思っていないので、悪口を言って大笑いし、
一松も乾いた声で笑っておそ松を殺そうと心に決めた。

がしかし、一松は目の前にいる猫に気付いた。



「にゃおーん…」



涙目で鳴く猫に一松の口に含んであった煮干しが落ち、
猫はその場を逃げるように去ってしまった。

因みに、おそ松とハイ松は反対側にいるので
猫が寂しそうに見ていれ事を全然知らなかったのだ。



「(あぁぁぁ!!違うんだ!行かないでくれえええ!!)」



一松は猫に逃げられて涙を流しながら手を伸ばしていた。



「あ?どうしたの?おかわり欲しいの?」



「っ。に"ゃああああ!!!」



「ぐはっ!」



『おそ松にいさぁぁぁん!!』



勘違いしたおそ松が煮干しを渡すとまた一松が涙を流しながら殴り、
殴られていく姿をハイ松は驚いたように見ていた。
そして殴られたおそ松は床に倒れた。



「え、ええ!?」



「あぁ!風邪で勝手に!げほっ!ごほっ!ごほっ!」



「いい加減にしろよお前!」



何でもかんでも風邪のせいにする一松におそ松はご立腹だった。



「(俺は一体何をやってるんだ…!
保身のため、親友の好物を食うとは…)」



猫を見て涙を流して後悔する一松におそ松は
「そうだ!カラ松」と声をかけてきたので
一松はハッとしてサングラスを上に上げてかけ直した。



「お願いがあってさ!そのサングラスの革ジャン。
一回貸してくんない?」



「え?」



「いやー!今まで馬鹿にしたりしたけど
実は試しに一回着てみたいなーとか思ってたんだよねー。
ハイ松がカラ松の革ジャン着てるときからだけど。

あっははははは!」



鼻の下を擦りながら照れ臭そうに笑うおそ松にハイ松は不安そうに一松を見る。
おそ松にどう対応するのか不安でしょうがないみたいだ。



「(きゃぁぁ!俺もこんな馬鹿みてぇに正直に言えたらなぁ!
そしたら親友の信頼も失わずに済んだのになぁ!)」



「カラ松?なんか…すごい汗…大丈夫?」



おそ松の素直な言葉に自分もこうすればと後悔する一松。
一松の身体からは滝のように汗が流れていた。



「(クッ…。もう正直に言おう一松…。
一回着てみたくてやってしまったと正直に…!)」

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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年8月12日 12時

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