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｢(しまったぁ！厳戒態勢に更に隙がぁ！
ハイ松兄さんに見られた挙げ句にまさかおそ松兄さんまで！
ハイ松兄さんは隣町まで買い物行ってたから完全に油断していたけど、
まさか
てか、なんでこんなに早く帰ってくんだよ！
パチンコ行ってたんじゃ…)｣
｢やっぱ1000円じゃあっという間だな〜｣
｢(んな軍資金で行くんじゃねぇ！！！)｣
ハイ松に着替えているところを見られて更にトドメを刺すかのように
おそ松までパチンコから帰ってきたのだ。
一松の心の中は既に大荒れていた。
『おそ松兄さん、おかえり』
｢あれ？ハイ松、隣町で買い物行ってたんじゃねぇの？｣
『朝から卵が大安売りしてたから母さんと一緒に。
ちょっと寄り道して帰ったからこんな時間なっちゃって…』
｢(終わった…ハイ松兄さんならまだしも、おそ松兄さんにまで…。
こんな姿を見られたらもう生きていけない…)｣
おそ松とハイ松が話している間にも一松は兄二人から
カラ松コーデを纏う姿を見られて死にそうな気分になっていた。
ハイ松と喋っていたおそ松はふと前にいる一松を見た。
｢どうした？カラ松｣
『っ！？』
｢っ！
(か、カラ松…？そうか、こんな格好してるから…)｣
『(待て待て待て待て一松！おそ松兄さんが兄弟見間違えるとかあるの！？
僕、一目見ただけで一松って分かったんだけど！？)』
おそ松の発言に驚いた二人。
希望を持って少しだけ顔が明るくなる一松に
ハイ松は思い切り首を横に振って心の中でツッコむ。
｢ん？おいって…｣
『(…まさか一松、カラ松兄さんの姿でいこうとしないよね…？
流石に兄弟騙すとかあるの？やるの？やっちゃうの？)』
おそ松が不思議そうに一松を呼び、ハイ松は不安げな顔で一松を見ていた。
｢………。
フッ。どうしたおそ松。俺に何か……用かブラザー｣
指を鳴らしておそ松を指差して言う一松。
おそ松はポカンとした表情で見詰め、
一松は汗を垂らしながらおそ松を見て、
ハイ松は二人を交互に見てかなり顔が強張っていた。
｢いや、別に用って程じゃないけど｣
おそ松はなんの違和感も持たずに漫画を読んだ。
｢(っしゃー！騙せたぁ！！俺のことカラ松だと思ってる！
普段そう思われてたら地獄だけど！今は助かったぁ！)｣
『(う、嘘でしょ！？明らかに一松じゃないの！？
僕の目が腐ってたりするの！？助けて赤塚先生！)』
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作者名：びた一 x他1人 | 作成日時：2022年8月12日 12時
