記録その陸 ページ7
「うぅッ…死にたくない…ッ」
蹲った少女に優しく背中を摩る同じ歳くらいの少女。
「大丈夫よ…大丈夫。……きっと助けが来るわ。」
「、海音…」
その時、無数の手が少女を掴んだ。
「カヨッ!!!」
「いやぁぁぁあ!!!海音ぇぇーーーーー!!!」
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_______________
辿り着いた場所は山奥にある洞窟だった。
奥から水滴の音が響く、やけに怪しい空気を放っていた。
『…気配がするな。』
それに、此処にいる鬼はいつも相手する奴とは少し違う。
近付くには“絶”をして気配を絶ってから入った方がいいかもしれない。
それからもう1つの気配のする方へ行く、よし行くぞ。
俺は“絶”をして中へと入る。
じめじめしていて気持ち悪いし、何より…臭いが酷い。
相当の数を喰ったな。
深呼吸して足を速める。
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そこには、血痕と蹲った少女がいた。
素足は傷だらけで震えている。
Aは近付き、小さな声で話す。
『おい、海音だな?』
「ッ!?あなたは…?」
『静かに。鬼がこっちに向かって来てる。俺が足止めする間に逃げろ。』
「それじゃあ貴方は…!?」
『後で戻る。お前は外へ行って日が当たる所まで走れ。…“治癒ぽぽ”』
Aは手のひらからたんぽぽの綿毛を出すと海音の足に綿毛をのせる。
そして、Aは“絶”を解いた。
「えっ、治って…」
『この道を、ひたすら真っ直ぐに行ったら外に出る。行きな、母親が心配していたぞ。』
「…ッ!!ありがとう!!」
海音が走り出すのを見届けて、Aは再び前方にある穴に目をやる。
空気が段々と悪くなり、地響きがする。
『ッ、手か!!』
無数の手がAに向かって伸びてきており、それを飛んでかわすと追いかけてくる。
梢に手を添え、刀を抜いた。
『“
伸びてきていた全ての手を斬り落とすと、今度は黒い何かが飛んでくる。
「うおぉおぉぉぉ!!俺の手ェェーー!!」
それは上半身が異様に大きな鬼で、背中には沢山の手が蠢いており、鬼の片目には何かが刻まれていた。
『……下弦の参?』
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“絶”
・HUNTER × HUNTERに出てくる四大行の1つ。気配や存在を絶つことができる。
“治癒ぽぽ”
・ONEPIECEの中に出てくるマンシェリー姫のチユチユの実の能力である。己の血液から綿毛を作り、治癒する能力。
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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです！続きはつくらないのですか？ (2021年7月13日 19時) (
レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは！もう更新はされないのですか？？とてもいい作品でもっともっと読みたいです！！更新待ってます！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます！神作品だなんて本当に嬉しいです！！これからも更新していくのでよろしくお願いします！！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます！記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RUGI
| 作成日時：2019年12月27日 21時
