【鬼滅の刃】その強さ、神ですか？

記録その卅捌【番外編】 ページ39

『おい、しのぶ。』

「あら、Aさんではないですか。どうされたのですか?」

『ちょっと来い。』

「え?」

『口を閉じねえと噛む。』

「え、ちょっと…」




膝裏に手を通し、Aはしのぶを抱き上げてそのまま走り出した。


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『着いた。おい、どうした。』

「……」

「おかえりA。あれ、しのぶちゃん顔が真っ赤…おっと!!」

「…ちょっと黙っててください。Aさん、これは一体どういうことですか。」




顔を赤らめ、少し声を低くするしのぶにAは口元を緩めて家に入るように言う。
渋々入り、襖を開ける。




「あらあら、主役がそんな顔をしては駄目よ。」

「姉さん…?」

「胡蝶、遅いぞ。腹が空いた。」「義勇…」

「…何で冨岡さんまでいるんですか。」




他にもそわそわするのは自分の屋敷にいた炭治郎、善逸に伊之助、そして継子であるカナヲだった。





「しのぶさん!!誕生日おめでとうございます!!!」

「!!」

「お前今日生まれた日なんだろ!!??もっと驚けや!!」

「コラ伊之助!!お前は言い方!!」





炭治郎に続き、伊之助や善逸と話すがしのぶは固まったまま。
そんなしのぶに近寄ったのは姉のカナエ。




「みんなしのぶの為に集まってくれたのよ。柱は全員ではないけれど、みんなおめでとうと言っていたわ。」

「…姉さん。」

「あらあら、困った子ね。」

「どう反応すればいいのか分からない…」

『素直になればいい。』

「!!」



頭が少し、重くなる。
そして、しのぶの頭をAが優しく撫でた。




『此処にいるのはお前の仲間だ。だから、素直になれ。』

「Aに惚れてしまうではないか!!」

『黙れ童磨。』

「A、腹が空いた。」

「義勇…、お前は少し空気を読め…!!」

「…空気を読む?どうやって…」「義勇ーッ!!」

「ボーっとしてやがるあの女に突進してくる!!」

「ギャーーーー!!女の子になんて事しようとしてんだお前はァァァーーーーーー!!!!」

「こ、こら伊之助、善逸!!止めろ!!」「む、」

「禰豆子ちゃ〜〜ん!!夜だから出てこれるようになったんだねぇ〜〜!!!」




一気に賑やかになり出した部屋にしのぶは口元を緩めた。それを見たカナエはそっとその小さな背中を押す。





「さ、主役は真ん中へ行きなさい。」

『おいお前ら!!主役のお通りだぜ!!』

「ちょ、Aさん!!」

『しのぶ、おめでとう。』

「ッ!!ありがとうございます。」

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