記録その卅参 ページ34
『あー、しぶとかった。行冥もだけどこいつらも強いなあ。』
「それ、Aが言うのかい?“柱”3人相手に気絶させておいて。」
『あちゃー…』
そこには倒れた木々の近くに白目を向いた男が3人転がっていた。
見ての通り、気を失っている。
『運ぶか。』
「放っておく気だったの?」
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『起きたか。』
流石は“柱”である。
気を失って数分で目が覚めた。
そして、がばりと起き上がり、此処が山ではないことに気付く。
『あのままだと風邪引くから運んだ。』
「は?運んだ?」
宇髄が何とも言えぬ顔をするがそれに気付かず刀の手入れをするA。
勝負する前はぴりぴりしていた空気も今はしない。
『俺は勝った。もう一度聞くけど、お前ら誰?』
「チッ………不死川実弥。」
「……伊黒小芭内。」
『実弥と小芭内…やっぱり変わった名前だ。』
「あァ?」
睨むも飛びかかっては来ないのでAは少し口元を緩めた。
拭い紙で丁寧に油を拭き取り、打粉で刀身を軽く打つ。
「綺麗な刃だ。刃こぼれ一つしてねぇ。」
『刃こぼれは剣士の恥だ。それに大切にしねえとこいつ怒るんだよ。』
「は?怒る?」
『“
……あ、もしかして俺こいつのせいで2回死んだのか?
呑気にAはそう呟く。
「はァ!?死んだァ!?」
『何、耀哉の屋敷で言っただろ?』
「言ってねぇわッ!!お前2回も死んだのか!?」
宇髄が床をバンバン叩くと不死川がうるせぇ!!と怒鳴る。
伊黒は此方をじっと見る。どうやら続きを話せと言っているらしい。
『1回目は兄を庇って、2回目は虫…いや、化け物か。その頂点、王と殺りあって死んで何故か此処にいる。』
「テメェ、虫相手に死んだのかァ?」
『あいつら人喰う、人間虫に変える、凶暴だったんだぜ。そのせいでほぼ一国全滅、被害数は万単位だったな。』
「こっちでいう鬼と同じようなものか。」
『そうだな。中でも4匹、化け物みてえなのがいた。まあ、多分そいつら死んだけど。俺は途中で死んだから知らん。……でも、』
___あいつらなら必ずやってくれると信じてる。
そう言うAの笑った顔を見て、時間が止まったかのように全員が固まった。
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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです!続きはつくらないのですか? (2021年7月13日 19時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは!もう更新はされないのですか??とてもいい作品でもっともっと読みたいです!!更新待ってます! (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます!神作品だなんて本当に嬉しいです!!これからも更新していくのでよろしくお願いします!! (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます!記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2019年12月27日 21時