記録その廿弐 ページ23
『お前、ここにいる人間を喰いたいと思うか。』
「うーん、全然しないなあ。女の子を見ても可愛いなあ位にしか思えないよ。」
「くッ…!!」
「しのぶ、止めなさい。」
刀に手をかけるがそれをカナエがやんわりと止める。
それは当たり前のことだろう。目の前に姉の仇がいるのだから。
「さて、話の続きを聞こうか。」
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Aも流石に初めてやったことは分からないので、できるだけ分かったことをその場にいる全員に伝えた。
「つまり、童磨は鬼の血が非常に濃いから人間に戻すことが出来た…そういうことかい?」
『あぁ。もう、目には何も刻まれてねえが…こいつは上弦の弐だった。無惨の血が濃ければ濃いほど人間に戻せる確率が上がる。』
濃ければ濃いほど人間に戻せる確率が高い、では低い場合はどうなんだろうと思っただろう。
Aは続けて言葉を繋いだ。
『上弦や下弦の月じゃねえ鬼にやれば…恐らく死ぬ。肉体が耐えれないからだ。』
どうやら、この世界に来てからAの滅する能力は万能ではないらしい。
恐らくそれはこの世界に来た副作用としてそうではなくなったのだ。
『今回は童磨が上弦の月だったから良かったけど、恐らくその他は無理だ。下弦の月も怪しい。力になれなくて悪い。』
Aは深く頭を下げた。
鬼から人間に戻すことができる、それは鬼殺隊にとって希望であっただろうがそれが可能になるのは難しい。
「A、頭を上げてくれ。謝ることはないよ。」
『…』
「今までAが頑張ってくれていることだって私も行冥もよく知っているよ。」
「お館様のおっしゃる通りだ。…お前のお陰で助かった命は沢山ある。現に、カナエとしのぶはお前のお陰で生きている。」
カナエとしのぶと目が合えば、2人は小さく微笑んだ。
「だからね、A。これからも私達に力を貸してくれるかい?」
『…勿論だ。』
「それで、俺は殺されるのかな?」
その時、場を壊すようなことを言ったのは先程からずっと黙っていた童磨だった。
そして、童磨の言葉に口を開いたのは鬼殺隊の長である産屋敷耀哉だった。
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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです!続きはつくらないのですか? (2021年7月13日 19時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは!もう更新はされないのですか??とてもいい作品でもっともっと読みたいです!!更新待ってます! (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます!神作品だなんて本当に嬉しいです!!これからも更新していくのでよろしくお願いします!! (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます!記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2019年12月27日 21時