Jeanne3. ページ3
++
「平気です、離して」
樋口の怒号と散弾銃の発砲音を背にAは
立ち上がる。ドレスのシワを直し中島敦を見ると、球の切れた樋口に、彼が噛み付こうとしていた。
「____羅生門
顎」
芥川龍之介の異能力が発動した。赤く血塗られた用紙に殴り書きされた羅生門は浮かび上がり、具現化する。それは白虎を切り裂いた。
「生け捕りのはずが…」
___しばらくすると、切り裂いたはずの人虎が
徐々に消失して行った。
「これは…!
今切り裂いたのは虚像か…!では…」
__細雪
まだ息のある谷崎○一郎の異能力だ
虎の虚像は消えてなくなった。
すぐさま警戒態勢に入る芥川と樋口。
Aは無表情で彼らを傍観している。
Aの背後の空間から、白虎が姿を現した。
私の背後の白虎を見てにやりと笑う芥川さんに目を閉じたまま静かに言った。
「手を出さないで芥川さん」
左手で彼を制すと、羅生門を発動させた彼は
動きを止める。私の白い髪が建物の影の中で静かに揺れた。
「異能力___サラの鏡」
凛とした鈴のような透明感のある声が、
静かにこだました。
「はーい、そこまでー」
…
聞き覚えのある声は、人虎と私の異能力を
無理矢理解いた。
青い光に包まれた私と彼は、途端に全身の力が抜けて地面に叩きつけられる。
「ジャンヌ」
芥川さんは私の肩を抱いて支える。
静かに振り払って、私は目の前の人物を見据えた。
「_____人間失格」
包帯を体の首という漢字が使われる場所に巻き付けた、背の高い彼の異能力。
樋口「貴方は探偵社の…!何故ここに…」
異能力を消す異能力を発動させる探偵社の人間の登場に、樋口も芥川も驚きを隠せずにいた。
「美人さんの行動は気になっちゃう立ちでねぇ
こっそり聞かせてもらった」
____太宰治は手のひらの盗聴器を見せると、樋口さんは慌ててスーツのポケットの中身を確認する。
…通信機が入っていた。
こちらの計画は全て筒抜けだった。
「ほらほら起きなさいよ〜淳くん〜
3人もおぶって帰るのやだよ私ぃ〜」
ふざけた声で中島敦をぺちぺちと軽く叩く。
中島敦は強めに叩いても全く起きなかった。
異能力消しの彼に、異能力者が叶うわけがない。
そう判断した芥川さんは言う。
604人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好きなんで嬉しいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月5日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - ちっぽけさん» あああああフラグ立っちゃたんですか(震え声)了解です!笑 (2018年3月1日 4時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - 初季さん» 最初はこの作品、フラグなしだったんですけどフラグがたってしまって…その時に頑張って回避しようとしてた言葉ですね笑 そうです、その言葉であってます汗 (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!(><) (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - こびぐすりとはび やくのことでしょうか…?フラグ防止でわざとだったらごめんなさい(><)面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2018年2月26日 0時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちっぽけ | 作成日時:2018年1月17日 0時