防弾少年団とマネージャーの物語【男主】

ごま油と赤ちゃん ページ1

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今日もまた、面倒な男達の世話をする1日が始まる。

宿舎の玄関前、覚悟を決めるように深呼吸をしながらドアに手を掛けると


『いった！』


俺がドアを開ける前に中から勢いよく開かれた扉、おかげで俺の指はほぼ全部負傷。

片手を抑えてその場に蹲れば、大きな声とともに身体が人の温もりに包まれる


｢ごめんヒョン！ぶつけるつもりじゃ！ただインターホン覗いてたらやっと来たから御出迎えしようと思って！」


……言うこと多すぎて最初の方なんてもう何て言ってたか忘れた。


『ソクジン、お前また見てたのかよ』

「早く来て欲しかったから！」

『辞めてくれよ本当に…』


ずっと俺に覆い被さっているソクジンを退けて玄関を通れば、作っていたのであろう朝食の香り

ああ、またごま油入れすぎたんじゃないのか？

朝からこんなもん食わされて可哀想に…

つってもまあ美味いから皆は何も思ってないだろうけど


「ヒョンも食べるでしょ？」

『あー』

「食べて！」


俺の後ろに周り肩をニギニギしながらそう促してくる


『他のメンバーは？』

「もう…まだ寝てるよ！」

『起こしてくるから』

「えっ、ご飯は？」

『は？みんなで食べりゃいいだろ？』

「2人で食べたかった…」


俯いて両手の人差し指をツンツンしながらそう呟いている、こいつ何歳だ？


『そんな余裕、あるわけないだろ？』

「わかった…僕も起こすの手伝うよ…」


先程の元気とは一転、

肩を落としてあからさまに悲しそうにしているソクジン、長男のはずなのに

もう子供を通り越して、赤ちゃんに見えてくる









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