ヴァンパイア west

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藤井side


女の子がうちに来るようになってかなり年月が経った。



ヴァンパイアと人間の流れる時間は同じようで違う。



いつしか俺の庭で泣いていた女の子は綺麗な女性へと成長していた。


女の子「なぁ、この歌知ってる？」



そう言ってピアノで弾いてくれたのは心が落ち着く子守唄だった。



藤井「この歌……ええなぁ」




俺はこの歌がすきになった。








女の子「あのな？りゅせ…もうここに来ることできひん。」




藤井「は…」





突然の告白に俺はとまどった。



次の日ほんまに来なかった。ほっといたら来ると思ってた。



次の日もまた次の日もあの日以来女の子が来ることはなかった。



神山「そーいえばあの子こえへんくなったな〜？」




藤井「ほっといたら…来るよ。」




そう思ってた。




雨の降る日…神ちゃんが外からすごい勢い帰ってきた。



神山「おい！流星！あの子…」



俺は寝起きで機嫌が悪くて。



藤井「なんやねん。」




神山「死んだって……」




は……あいつが……？うそや。



神山「近くの教会で……入られへんけど、空の上からやったら見れるやろ？けど……おい！」



俺は神ちゃんの話を最後まで聞かず屋敷を飛び出してた。






藤井「ありえへん。だって、元気やってんぞ？！」




青い羽を使い雨の降る外の世界を全力で飛んだ。




教会の近くに行くと人々が並んでいた。



藤井「まさかな……」





おれは教会の窓から覗いた。


棺の中には女の子が眠るように入っていた。




藤井「うそ……やろ……」

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