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Aside
私は少クラの収録が終わってから少し遅れて楽屋に戻った。
?「〜!!…ねん!!」
?「?!〜やから!!」
廊下の外まで聞こえるメンバーの声。
私はすごく嫌な予感がした。
重岡「それは!俺が言ったんや!」
藤井「違うな。しげはAのパートを取ったんや!本間お前がそんなやつやと思わんかったわ!」
流星としげが喧嘩してる。
ドアを開けて広がってきたのは見たくもない現実やった。
中間「やめとけって…A帰ってきたやろ。」
重岡「だって…最初に流星が言ってきたんやろ!」
藤井「はぁ!?ふざけんな!!」
次の瞬間、掴み合いが始まった。
グチャグチャになる楽屋。止めに入る兄組を払い除けて流星に迫るしげ。
神山「やめろやめろ!!」
ようやく2人が引き剥がされた頃にはもう楽屋はグチャグチャ。2人の着ていた服も乱れて息は上がっている。
藤井「俺は絶対認めへん。あそこはAのパートや。」
重岡「認められへんくてもええ!俺は俺のやりたいようにする!」
まだ睨み合うふたり。
私のせいで…私がしげに任せたせいで…2人の仲が悪くなる…。そう考えたら辛くて悲しくて気づいた頃には涙を流して止めていた。
貴「もうやめて…!!私が悪いねん…私が…歌えなくなったから。」
そう言って顔を上げると楽屋は静まり返ってみんな私を見ている。
貴「私はあの日から…」
重岡「言うな!A絶対言うな。」
貴「しげごめん。でももう私のせいで傷つく人がいるのは嫌やねん。」
そう言って深呼吸をして真実を伝えた。
貴「私、歌えなくなった。きみへのメロディーだけ。あの私のパートだけ。」
中間「歌えなくって、、」
貴「歌おうと思ってもうまく声が出ない。だからしげに頼んだの。私が歌えるようになるまでって。」
そう言うとみんなはまた黙って、しげは悔しそうに壁を叩いた。
貴「だからしげのこと責めんといて。みんなにほんまのこと言えてなくてごめんね。」
私はそういったあと荷物をまとめて黙って楽屋を出た。当たり前のことだろうけど誰も追いかけて来なかった。
貴「みんなごめんね。でもこのコンサートが終わるまでだから。」
誰に届くはずもない独り言を呟いて私はある場所へ向かった。
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あんず(プロフ) - つぐみさん» 第2作品目も書かせていただきましたので、べひ続編へどうぞ! (2018年2月15日 12時) (レス) id: 5484d1d8ff (このIDを非表示/違反報告)
つぐみ(プロフ) - 続編希望です。 (2018年2月15日 11時) (レス) id: f3677715b6 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - やさきみさん» ありがとうございます!続きを色々と考えている時間が私もすごく楽しいです!これからもバンバン更新していきますのでよかったら引き続き応援よろしくお願いします! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 5484d1d8ff (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - はりぼうさん» はじめまして!お立ち寄りありがとうございます!違うジャンルを読む時にたまたま私の作品を読んでくださるなんてほんとに嬉しいです。涙まで…これからも頑張るのでよければ読み続けてください! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 5484d1d8ff (このIDを非表示/違反報告)
やさきみ(プロフ) - いつも拝見させてもらってます!卒業発表のとき、オーラスのあとの話がすごく感動しました!続きが楽しみです!更新頑張ってください! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 2b88adeffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんず | 作成日時:2018年2月5日 19時