第四十九話 ページ5
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杏「俺の継子になるといい!!面倒見てやろう!!」
『論点がズレすぎなんだよお前は!!』
炭「そしてどこを見てるんですか!!」
杏「麻友が言ったことも一つの説だと思って心に留めておくんだ。もう一つの説として、炎の呼吸は歴史が長い。炎と水の剣士は、どの時代でも必ず柱に入っていた。炎、水、風、岩、雷が基本の呼吸だ。他の呼吸はそれらから枝分かれしてできたもの。さっき君も言っていたが、雨の呼吸は水から派生している。」
そのまま私の腰を抱く。
『……公共の場だということを忘れていないか。』
何故だろう。こうされることに慣れてしまった自分がいる。
恥じらいというものが無くなってきた。
杏「溝口少年!君の刀は何色だ!」
『誰だそれは』
炭「俺は竈門ですよ!色は黒です…」
杏「黒刀か!それはキツイな!!はっはははは!!」
炭「キツイんですかね…」
杏「黒刀の剣士が柱になったところを見たことがない。さらに、どの系統を極めれば良いのか分からないと聞く。」
煉獄の言葉を聞いて、竈門が少ししょげてしまった。
『お前は口が減らんやつだな!!竈門気にするな。黒刀だからと言って悪いことはないさ。まだお前は若い。これから自分にあった呼吸を極めれば良い。私や煉獄は生まれながらに決まった呼吸だったが、お前は選べるということだ。誇りに思え。』
炭「麻友さん…」
そう目を丸くさせる竈門の頭を撫でてやれば、勢いよく煉獄に掴まれる。
杏「他の男を撫でるな!!」
『お前が落ち込ませたのだろうが!!』
杏「うむ!!それは間違いないな!!」
『隊士に優しくしろ!!』
杏「一理ある!!よし、俺の所で鍛えてあげよう!!もう安心だ!!」
炭「い、いや!!そしてどこを見てるんですか!!」
『このあんぽんたんが…』
まぁ、こんな奴でも隊士を思う気持ちはある。
少々ズレてはいるが、不器用なだけだ。
私は煉獄の肩に寄りかかった。
杏「ん、どうした?疲れたか?」
『…いや、こうしたかっただけだ。』
杏「!愛い!!いくらでもするといい!!」
炭「麻友さんから幸せな匂いがします!!」
杏「そうか!!」
『やめてくれ…///』
雰囲気というものを分からん男だと苦労する…
杏「この任務が終わったら、ちゃんと逢引をしよう。」
『…!あぁ、そうだな。』
そんな私たちとは裏腹に、空は少しづつ曇りだしていた。
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真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時