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第八十三話 ページ40







『ッはぁ…ッ…はぁッ…』





やはり前ほど走れないか、





呼吸がすぐ乱れて視界が霞む。





額の汗を拭い辺りを見渡せば、簪屋の前で和に喚かれ顔を顰める煉獄の姿が見えた。





やはり兄妹考えることは一緒ということなんだな。





煉獄の元へと向かおうと一歩踏み込んだ瞬間の事だった。





『ッ…は…』





煉獄と和が重なった。





目を見開く煉獄と、頬を赤らめて離れる和。





心が冷えていく感覚に襲われる。





和が無理にした事くらい分かる。





でも拒めただろう…?





なんで、されるがままなんだ。





吐きそうだ。





煉獄も煉獄で…口付けられたにもかかわらず、その場から立ち去ることもしない。





私は、あまりにも酷すぎる光景に目が離せないままでいた。





?「見つけた。」





『はッ…!冬仁ッ…!?』





もう目が覚めたのか…っ…





力まで衰えてきたか…





自分の無能さに唇を噛み締める。





冬「あぁ、あれを見たのか。」





『ッ…!』





冬「…もしかして、知らなかったのか?」





『な、にをだ。』





冬「杏寿郎と和が、元々恋仲だったことだ。」





『………は?』





頭が真っ白になる。





和と煉獄が元々恋仲?





いつ





どの時点で





私をずっと好きだったと言っていたじゃないか






それも嘘…?





冬「その様子じゃ知らなかったようだな。杏寿郎も酷い奴だ。」





脈が早まる。





煉獄から直接聞いてない。





冬仁の話を信じるべきではない、





でも、冬仁の顔が嘘を言っているように見えないんだ






『…なぜ、関係がおわった、』






冬「あぁ。和の心変わりだ。」






『…は?』





冬「和が他の男に目移りして、和から離れた。杏寿郎は渋ったらしいがな。」






まずい。






黒い何かに飲まれそうだ。






今までのはなんだったんだ。





私をずっと愛していると、そう言っていたくせに





嘘ではないか





なんだ





私一人舞い上がって馬鹿らしい





『……』





冬「…麻友?」





『なんだ。』





冬「…!昔に戻ったようだな」





『何がだ。』





冬「ん?あぁ。今の麻友はまるで凍った人形だ。」





あぁ。





また私は、

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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃 , 炎柱
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真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時

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