第三十話 ページ32
*
あの日を境に、私は煉獄を避けるようになった。
杏「む!麻友!!」
『…なんだ』
杏「今日一緒に出かけないか?」
『今日は胡蝶と予定がある。じゃあな。』
杏「そうか…」
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杏「今日一緒に甘味処に『富岡と食事処に行く予定がある。』むむ…」
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杏「麻友!!」
『今日悲鳴嶼さんと』
杏「またか!!」
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杏「今日こそは!!」
『今日は伊黒と予定がある。』
杏「むむむ!!何故伊黒と…あ、待て麻友!!」
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杏「き『残念だが今日は宇髄の嫁達と予定がある。』…」
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杏「今日は誰と予定があるんだ」
『今日は宇髄と任務だ。』
杏「なら任務後は空いて『ない。』む…」
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甘露寺と予定は入れていない。
あの光景を見てしまってから、気まずいのだ。
今日も誰かとの予定を入れようと歩いていると、物凄い速さでこちらに向かってくる何かが見えた。
あぁ、まずい。
私もそれから逃げるように走り出した。
杏「何故逃げる!!」
『お前には関係ない!!』
杏「なら止まれ!!」
『断る!!』
毎度毎度断るから流石の煉獄も怪しみ始めていることに薄々気づいていた。
あいつとは居たくない。
でも捕まったら…
実「よォ、なに走ってんだ?」
『…!不死川、良いところに!!』
実「あ?」
『今日一緒に何処かに行こう』
実「何言ってんだお前「麻友!」…なるほどなァ?」
煉獄の存在に気がついた途端不死川が私の手を取って走り出した。
『!?不死川!?』
実「俺と過ごすんだろ?邪魔されてたまるかよォ!!」
杏「不死川!!止まれ!!」
実「ハッ!!止まれと言われて止まる馬鹿がいるかよォ!!今日は俺と予定があんだ、邪魔すんなァ!」
杏「……ほう。」
不死川に引かれどんどん煉獄との距離ができていく。
少しだけ振り返ると、
『ッ…!!』
その場に立ち止まり、ジッとこちらを睨んでいる煉獄が見えた。
久しぶりに背筋が凍る思いをした気がする。
杏「…逃がさないと言ったはずなんだがな。」
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時