第2話 ページ2
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Takuto side
「今日は転校生を紹介する」
席に着いた途端担任がそんな事を言った
「入れ」
ドアの方に向けられる視線
遠慮がちにドアが開いたと思うと
凛とした 堂々とした “あの人”がいた
「村上Aです。お願いします」
村上って言うんだ
どうでもいい事を思っていると
「こいつはプラチナ枠だ。仲良くするんだぞ」
担任が言った途端
俺の時と同じようにヘッドホンをした
でも、唯一違うところがあった
小声で「くだらない」
確かにそう言った
その言葉の意味はなんだろう
「席は⋯」
担任の話を遮るかのように“あの人”は言った
「私窓際の一番後ろがいいです」
「え?俺の隣?なんでなんでなんで?」
そんな事を言ってる俺をお構いなしに隣に来る
「よろしくね、タクト君。」
フッと俺に微笑みかける“あの人”は
吸い込まれそうになるくらいに美しくて
その美しさに恐怖すら覚えた
今すぐ俺の物にしたいって
そう思わせた
「おう、よろしくな!A!」
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作者名:いっけー | 作成日時:2016年8月19日 18時