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一浪して入学後、真っ先に向かったクイズ研究会の部屋を陰から見守っていたのは、我が編集長だった。
まあ伊沢さんが部屋の前にいたら多分ごった返すしね。有名人だもん。
だけど私はその視線に気づいてしまって。
「 クイズ王の、伊沢さんですよね！」
小声で、そんなに大声で言ったつもりはなかった。
でも声に興奮が表れてしまって。
伊「君の事、待ってたんだよ。良かった良かった、そんな気がしてた」
くすっと肩を竦めるように笑った彼は、何故か私のことを知っていた。
別に私は有名では無い。伊沢さんの顔が広いだけ。むしろ知っていただいていることにビックリした。
一年遅れてしまったけれど、私は晴れて東京大学の学生になれたわけで。
どうぞ、と促されるままに入った部屋にいたのは、私がずっと憧れていた人。
＿＿＿この人に会うために、私は東大に来た。
一縷の望み、がウィニングアンサーになった、あの大会。私の人生を変えた、あの答え。
あの当時と違うのは、髪色とピアスの穴が増えていたことくらい。クイズに対する熱は全く変わっていなかった。
早押し体験会と称されたこの部屋の賑わいには似ても似付かないくらい、私は静かだった。
あの人ももう有名人だ、テレビに出てクイズをして。
それでも私は、会いたかった。
そんな姿を、伊沢さんは後ろから見守っていてくれた、あの日からもう3年半が経つ。
そして入部を決め半年が経ったとき、いつからかこの憧れの感情は好意に変わっていた。
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ぽる。(プロフ) - はじめまして。遅ればせながらnoさんの作品読ませて頂きました！読みやすいのに綺麗な文章で、ドキドキしながら読み進めました…kwkmさんとの距離感の書き方がだいすきです！これからも陰ながら応援しています！ (2020年1月2日 14時) (
レス) id: 3842b3f5d9 (このIDを非表示/違反報告)
no(プロフ) - わらべさん» レス遅くなりすみません、嬉しいお言葉ありがとうございます（ ; ; ）ゆっくりですが拗らせつつ良い方向に持っていければと思っておりますので、今後も是非ご愛読の程よろしくお願いいたします（ ; ; ） (2019年11月27日 9時) (レス) id: eb056ab362 (このIDを非表示/違反報告)
わらべ(プロフ) - 初めまして更新お疲れ様です！主人公の子可愛いです！早く片想い実って欲しいけどそのままの距離でうだうだしてるの見るのも好きです！続きをゆっくり楽しみにしております！ (2019年11月18日 12時) (レス) id: 9fc6a8ac01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：no . | 作成日時：2019年11月18日 0時
