依頼書 ページ6
だんっ、とお冷のピッチャーをカウンターに並べながらクォスターは笑う。
「その依頼を知っているのはギルマスであるオレだけさ！マスターの権限で選出して構わないと書いてあったからな」
「…………つまり？」
「お前が思うような面倒ごとに巻き込まれる心配はないってことだ！！」
はっはっは！と笑うクォスターに頭を抱える。ギルマスが選出……つまり、選ばれてしまった私に拒否権はないってこと。
「ほんと、いい性格してるわ……」
「じゃないとギルド１つ背負うことなんざ出来やしない」
そう言って、私の出方を伺うように黙りこくるクォスター。しかし目は口ほどに物を言う。クォスターの瞳は私にどうするんだ？と雄弁に問いかけていた。
「……我々の人間に半端な人員寄越したっていちゃもんつけられても知らないからね……」
「おお、受けてくれるか！まあそんな話はまずありえんから安心しろ！」
しぶしぶクォスターの手からピッと依頼書を奪い取りサインする。依頼受注。これで私の上司はたった今から我々国だ。
「我々国にはオレから連絡を入れておこう。Aは今すぐ我々国に向かうといい。軽く面接みたいなものがあるらしいからな、滞在の準備もして行けよ！」
……そんなに自分の事のように嬉しそうにされると、何だか毒気を抜かれてしまう。
「はいはい……腕利きを集めて、一体何するつもりなんだか」
「戦争に駆り出されるのが妥当だとは思うがな。時点で、バトルロワイヤルでも開くか……そこまで行くと完全に道楽だが」
「ふぅん……まあ、何でもいいか。こっちは雇われた身、言われたことをこなすだけの仕事だもの」
よいしょ、とカウンターから降りてもう１度依頼書に目を通す。
(我々国。戦争好きの国家、ねぇ……)
「それもそうだな。まあ気張れよ、A！お前の旅路が、平穏で安寧なものになりますように！」
-嗚呼、どうか面倒ごとが起きませんように!-
*
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ゆう - 返信ありがとうございます！そうなんですね！なんかかっこいい…！！ (2020年2月10日 7時) (
レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - ゆうさん» 一応「見つけてこい」と「貴方がそれを望むなら」的なことを直訳で言ってもらってます…！翻訳アプリ頼りなので文法的な間違いはおそらくあるかと思われます｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2020年2月9日 22時) (レス) id: 998f9539b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 小さなお返しの最後の方のロシア語って[...夕食でまた]とかの夕食でまたのところを言っているんですか？((伝わらなかったらすみません (2020年2月9日 22時) (レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - リズム天国さん» ご返信遅くなり大変申し訳ないです……！ありがとうございます！ (2019年6月8日 9時) (レス) id: 5f4004635c (このIDを非表示/違反報告)
リズム天国 - 面白い (2019年4月8日 23時) (レス) id: 1e030985a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠栞@ゼリー | 作成日時：2018年1月14日 1時
