地に足つけて ページ45
「ほらA、ここが訓練所や」
眼前に広がるのはただっぴろい広場。
はよやろやー、と腕を引っ張るゾムさんから足をふん縛ることでどうにか耐える。
えっ、待ってほしい徐々に引きずられていってるんだけど。
「コネシマさんっ………コネシマさん……！」
助けてください、と救助を求めれば、それはいい笑顔で敬礼をしてみせるコネシマさん。
「すまんな、オレには無理や！！」
頑張れよ！と親指を立てた彼に力が抜ける。あぁぁどんどんコネシマさんが遠ざかってゆく……。
「んふふふ、楽しみやなぁ」
ふんふん、と鼻歌まで歌いだしご機嫌なゾムさんにされるがままだ。腕は振りほどかれることがないようにしっかりと握られている。
「ゾムさん、自分で歩けます……」
「ん？」
きょとん、とした顔でこちらを見るゾムさんに掴まれた腕を掲げてみせる。
「これ、」
「あぁ、すまんな痛かったん？」
ごめんな、と自由になる腕。ほ、と息をついてお礼を言おうとすると、
「――こっちなら、痛くないやんな」
「……………………え？」
ふわり、と浮遊感が身体を襲った。
「！？！？！？？！？」
「えらい軽いなぁ。これで戦争できるん？」
スタスタと私を抱えたまま歩き出すゾムさん。
「ちょ、なんで、えぇ！？」
「だってどう考えても歩幅合わへんし」
人に合わせたりするの苦手やねん、なんてことのないように言ってのける。
「だからって抱えなくても……！わ、私が走ってついていけばいいじゃないですか！」
「体力消耗するやん。万全のAと戦いたいねんもん」
「ゾムさんが疲れます！！」
「疲れさせたくないなら大人しくしとってや〜。それっ」
私の言葉全てを受け流し、たんっと土を蹴り上げぐんと加速する。
「ひゃぁ！」
「そうそう、しっかり捕まっとくんやで〜」
振り落とされないよう慌てて首元に腕を回せば、嬉しそうにゾムさんが笑った。
-軽やかに舞うみどり-
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ゆう - 返信ありがとうございます！そうなんですね！なんかかっこいい…！！ (2020年2月10日 7時) (
レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - ゆうさん» 一応「見つけてこい」と「貴方がそれを望むなら」的なことを直訳で言ってもらってます…！翻訳アプリ頼りなので文法的な間違いはおそらくあるかと思われます｡ﾟ(ﾟ´▽`ﾟ)ﾟ｡ (2020年2月9日 22時) (レス) id: 998f9539b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 小さなお返しの最後の方のロシア語って[...夕食でまた]とかの夕食でまたのところを言っているんですか？((伝わらなかったらすみません (2020年2月9日 22時) (レス) id: 9aa71b1239 (このIDを非表示/違反報告)
悠栞@ゼリー(プロフ) - リズム天国さん» ご返信遅くなり大変申し訳ないです……！ありがとうございます！ (2019年6月8日 9時) (レス) id: 5f4004635c (このIDを非表示/違反報告)
リズム天国 - 面白い (2019年4月8日 23時) (レス) id: 1e030985a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠栞@ゼリー | 作成日時：2018年1月14日 1時
