軍属傭兵、頑張ります！？

エンカウント ページ14

「傭兵のAと申します」


幹部ということはコネシマさん同様自分の上司だ。敬意を持って接しよう。


「これはこれはご丁寧に。オスマンと申します。この国で外交官をさせて頂いております」


(……………んﾞんﾞっ？)


不吉な単語が聞こえてきて、お辞儀の姿勢のまま思考ごと固まる。オスマン様が、外交官殿？


(と、いうことは……)


恐る恐る顔を上げると、目が合ったオスマン外交官殿がニッコリと笑う。


「貴女の面接を担当させて頂く者でもあります。どうぞよしなに」


嫌な予感、的中。


(もうちょっと心の準備ができてから出会いたかった……！)


何人もの傭兵をトンボ帰りさせている張本人。笑顔がとても優しそうだけど……ううん、考えるのはやめておこう。


「門前で立ち話もなんです、中へ入りましょうか。シッマ、彼女の荷物を応接室まで」


「了解や！」


「それでは参りましょう、Aさん？」


「っ、はい！」


包み込むようにして頬を叩く。よし、気合いは十分だ。
あれこれ考えたって始まらない。私はここへ、仕事をしに来たのだから。

先へ行くコネシマさんと目が合う――都合が良すぎる解釈だろうか。





その瞳から、大丈夫やで、と聞こえてきたような気がするなんて。



-空の瞳に勇気を貰う-



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