三代目J Soul Brothers*短編集 3

逢いたいよ。*º隆二 ページ50

『ねぇ、隆二…？』




いきなり深刻そうな顔して俺を見るA。






『ん？』









『あのね、あたし……』








この時は、何も悪い予感なんてしてなかったんだ。









『…ドイツに行くの。』









『え………？』









『あたし、向こうにフィアンセがいるの。





ごめんなさい。







今まで…ありがとうございました。








お幸せに。』









『…嘘だろ？』








そんなの…





今の今まで飲みに行く約束だってしてたし普通に話してた。







なのに、そんないきなり…






しかも、フィアンセ…？








『もう、行くね。もうすぐ搭乗だから』








そう言って、来たときには全く気付かなかったのに、大きな大きなキャリーバックをカウンターで受け取り、Aは俺を振り返った。








『さようなら。』








その言葉を最後に、Aは店を出ていった。









もう、逢うことは許されませんか…？







俺はまだ、お前のことがこんなにも好きなのに…




逢いたいよ…。





*end*

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